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本をあまり読まない小学生だった息子、小学校2年の頃からの母と息子の読書記録

息子:現在高校生です。最近は児童書はよみませんね〜。
母:本は大好き。息子に本の楽しみを伝えたい。でも、息子に伝えるのは難しい。 

*********************************

*ネタバレしないように書いています。
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母がイタい 「ぼくがぼくであること」
息子:読んでいません
母:[★★★]
オススメ:[高学年] もしかしたら大人?
ページ数 【309】
合計冊数【532】
蔵書状況:家

ぼくがぼくであること (岩波少年文庫 86)
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 「ぼくがぼくであること」という素晴らしく魅力的な題名と、魅力的な表紙絵でまたもや ”ジャケ買い”状態で購入しました。それにアマゾンの評も素晴らしく高くいつつ星だったし。

 でも、私には合わなかった〜。 母のあまりにも無知をふりかざした暴君ぶりにひっかかってしまって、楽しめませんでした。

 作者の山中 恒さんは先日読んだ、「クラマ博士のなぜ」(記事へリンク)の作者です。しかし、この本はクラマ博士と同じ人が書いたとは思えないように毛色の違う本でした。これに出てくる大人たちのオバカさがバラエティ番組のようで、現実味がないように感じられてなじめなかったのですが、あとがきを読んで納得しました。作者は戦争中に子供時代を過ごし、戦争中の教育を受けて育ちます。ところが敗戦により、その価値観が180度変わってしまうと同時に、大人たちの矛盾する姿をつぶさに見てきたのだそうです。 今まで信じてきたもの、今まである方向に導いていた人たちがすっかり頼りにならない。この間まで「戦争には勝つ」「お国のために」と言っていた人たちの様変わりを見てすっかり大人不信になっても不思議はありません。
 きちんと考える子であれば、大人たちがどんなに馬鹿に見えたことでしょう。

 初版が1969年だそうです。今読むとこの40年の間にずいぶんと生活が変わっていることに気が付きました。子どもは今も昔も同じように子どもたちなのでしょうが、まず 少子化が進み、主人公の秀一(小学校6年生)のような兄弟姉妹がいる子は珍しいような状態です。 お母さんもここまで無知なお母さんって 本当にいるのかしら?と思ってしまいます。 ちょうどこの本が発売された以降に教育を受けそれなりの知識をもった人たちが子どもたちの父や母になっている時代です。 「良い母親になるため」の情報も世にはあふれ、子どもたちの成長に関する情報も 日々目にします。

 息子がこの本を読んだら、どのように読むのか大変興味のあるところですが、たぶん息子はあまり好きではない本じゃないかと思います。読まないだろうなあ。 でも、この本にでてくる妹のようなタイプの女の子については、時々不満をもらしているので、そこいらは共感するところがあるかもしれません。母についてはどうだろう。これはコワイところです。

 これだけ評価が高い本でありながら、なぜ私が楽しめなかったのか?と気になってアマゾン評を読みなおしてみると、どうやらレビュアーはほとんど大人ではないかと思い当りました。 本を読むときには、「そういう時代もあったんだ」と考えて読めば良いと思いますが、なかなか大変そうですね。

 この本は秀一の成長物語です。最近ふと思います。子どもを取り巻く大人は本当はおバカな方が良いのかもしれないと。最近の子どもは幼い子が多いとよく聞きます。 うちの子もたぶん昔の子に比較すると幼いといわれるだろうと思います。今は親が「自分は賢い親になろう」と一生懸命努力している世ではないかと思うのです。でも、そうすればするほど、子供の親への依存度は高まり、結局親離れ、子離れできず、子供の自立がおくれてくるんじゃないかな?と。

 秀一のお母さんは、信じられないほど自己中心的で、「オコチャマ」です。そういう母を見て、嫌悪感を抱き反抗し、そうして、母が幼く見えてきて、母を許し自分が親を超えて行く。そういうものなのかもしれないな。。 とふと思いました。

翌朝、停留場など高学年で習う漢字にはふり仮名がついています。

追記:私がこの本の話をちらりとしたところ、息子は少しだけ興味をもったらしく、「ちょっと貸して」と冒頭から数ページを読みました。 そうして、「妹!ウザっつ!!!」とむっとした顔をして本をおきました。やっぱりそうでしたか。 たしかに私から見ても、妹の行動もイライラするのよねー。

追記:煮炊き王さんからコメントで教えていただいた くたばれかあちゃんも読みました。興味ある方は こちら(記事へリンク)をご覧ください。面白かったです。


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| 物語 | 14:04 | comments(6) | trackbacks(0) |
コメント
ぼくも期待して読んでガックリしたクチです。
少年の冒険にしては、ドロくさい内容なので「あれ?」っと思ったんですよ。
あとは、ものすげーラストにびっくりしたくらいかな。
けどこれ、何回かドラマになってるぐらい人気あるのよね、一部に。どこに魅力があるのかがわかりません。

山中作品では、偶然古本屋で見つけた「三人泣きばやし」(筆時代の井上洋介の挿絵!)とか同じかあちゃんでもこちらはバカで可愛い「くたばれかあちゃん」や「六年四組ズッコケ一家」が好きです。
(「あばれはっちゃく」はまだよんでないや)
| 煮炊王 | 2009/04/14 2:11 PM |
煮炊王さん、こんにちは。煮炊王さんもガックリでしたかー。お仲間ですねー。 確かに、ラストがなんだかすごかったです。あまりにも唐突というか。

 紹介してくださった本はどれも未読です。 「あばれはっちゃく」ってドラマ?で有名ですよね。これも山中さんの作品だったのですか。知りませんでした。

となると、”バカで可愛いかあちゃん”の方を読んでみたいです。 
| pon2 | 2009/04/14 3:04 PM |
母親の暴君ぶりや妹のウザさに気を取られ過ぎると、話の本筋が見えなくなるので注意が必要な本だと思います。
母親は無知でもお子ちゃまでもなく、「正義」を主張する普通の人間。今も昔もどこにでも存在します。
長男良一、二男優一、そして夏代のおじいさん、みんな同じです。自分が正義だと思っている。

秀一は母が幼く見え、許し、超えていく、というのはちょっと違う・・・
母の正義を認め、自分の正義も認めてもらうことで
もっといい関係を築いて行く決意をするという話だと思います。
いろいろな考えを認めること、その上で自分も主張すること、
人間力やコミュ力の根源となるものを、いろいろな経験を通して学ぶ少年の話だと解釈しています。

私の息子も同じような感想を持っていました。
思春期の少年少女に是非読んでもらいたい一冊です。
息子さんも現在中1でしたら、そろそろわかるかもしれませんよ。お勧めです。
| 人間力とコミュ力 | 2010/08/31 9:34 AM |
人間力とコミュ力様、コメントありがとうございます。
 なるほど。そうですか。今度読む機会があったらコメントを思い出してみようと思います。
同じ本でも読書した時期により感想が異なってくることもありますから、別の機会に読めばまた違う感想があるかもしれません。(^^)
 
 読んだ当時、私には全くこの本が合いませんでした。娯楽の読書は、その時その時でどう読めてもそれで良いと私は思っています。

(これが、受験問題の解答解説サイトであれば、話は別になると思います。)
| pon2 | 2010/08/31 6:41 PM |
確かにそうですね。
どんな解釈があってもいいのです。

大変失礼な書き込みをしてしまって恥ずかしいです。
申し訳ありませんでした。
| 人間力とコミュ力 | 2010/09/01 1:42 PM |
いえいえ。
 このブログに書いている記事は、私一人のある時点での感想でしかありませんから(^^)、他の解釈のコメントがあることで、この記事をご覧になる方にとって、別の観点でも見ることが出来て良いのではないでしょうか。

 アマゾンの評を見て本を購入する場合、私は、必ず最高の評価と最低の評価は見るようにしています。正反対のレビューがあることで、とても参考になります。

 この本に感動した方は、自分の感じている本質が伝わっていないような歯がゆい思いを感じられるかもしれませんし。
| pon2 | 2010/09/02 7:58 AM |
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