2011.06.07 Tuesday
軽くて楽しいミステリー「謎解きはディナーのあとで」
息子:[★★★★]
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]大人も
ぺージ数 【255】
合計冊数【683】
蔵書状況:
相変わらず あまり本を読んでいる姿を見ない息子です。 中学生になったら忙しいので、なかなか読書の時間も作り出せません。(というよりも勉強時間もないのはナゼ。。。
)
電車の中でみかけたこの本を買ってきて読みかけていたところ、「あれ?お母さん、それって電車に貼ってあるあのチラシの本だよね。」などと言うので「そうよ」と返事すると、「ちょっと貸して」と。 その後本人が読み終わるまで返ってきませんでした
「ま、読もうと思った本は読めるってことなんだね。」と心の中でつっこみました。
登場人物は超お嬢様と執事。 お嬢様は警察にお勤めです。そこで出会った事件をお嬢様から伝え聞いた情報だけで、上から目線の執事が 安楽椅子探偵をしてしまうというお話です。
生粋のミステリーファンには、物足らない部分があるかもしれないけれど、きちんと話も練られているし、なによりも息子のように本を読まない子にもとっつきやすいというのはgood!
気楽に読むとよさそうです。 私も楽しめました。
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2010.11.21 Sunday
「iPS細胞がわかる本」子どもから大人まで本格的でわかりやすい。
息子:[★★★★]
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]大人も
ぺージ数 【77】
合計冊数【682】
蔵書状況:
子供向けの本なので、理科が好きな息子が読むかな?と思ってなにげなく居間の机の上においていたところ、目ざとくみつけて、その後本の位置があちこち変わる!
読んでいたようですねえ。かなり気に入ったようです。 案内人は小学校6年生という設定ですが、中にかかれている内容は、本格的なもので、大人も読みごたえがあることばかり。図や写真も大変多くて、理科好きの人は大人でも子どもでも興味深く読める本だと思います。
表紙のイメージから、小学校の中学年くらいから読めるかな?と思われそうですが、どうでしょう。
タンパク質のアミノ酸の並び方を指定する情報は、mRNAに写し取ってから使われます。mRNAはDNAと似た物質でできた鎖状の分子です。やはり四種類の「塩基」という物質をふくんでいますが、DNAではチミン(T)が使われていた変わりに、mRNAでは売ら知る(U)が使われています。
こんな感じです。振り仮名は見出しや中見出し部分によくついていますが、本文にある円盤状、端、鞭毛、摂取などという漢字にはついていません。ということで、だいたい高学年から中学生以上の人向けだと私は思いました。
日本科学未来館のYoung Alive! (リンク)をもとにつくられた本だということですので、科学未来館を訪ねて映像の方を見るのも面白そうですね。
息子はとにかくとても気に入った様子でした。
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2010.11.17 Wednesday
「サナギの見る夢」 サナギ:子どもから少年へ変化する時期
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]
ぺージ数 【252】
合計冊数【681】
蔵書状況:
第49回講談社児童文学新人賞佳作受賞だそうです。
主人公のワタルは小学6年生。担任の麦ティーの発案で卒業パーティを行うことになり、クラスの男子全員で映画を撮ってその出し物にすることにしたのだが・・・。と、物語が始まります。
小学生から中学生になった息子を見ていると、本当にサナギが蝶になるように、この1年ですっかりと変わってしまいまったとつくづく思います。その蝶になる直前の6年生。いままで6年間一緒に過ごして来た友だちと公立中・私立中と別れてしまうとわかってからの落ち着かなさ、寂しさ、皆と一緒に遊んだ思い出、そういうものを通り抜けてきたことが、息子を成長させたのだと思います。
子どもからしてみると、6年生〜中学1年生いう年代はそろそろ 周囲を見ることができる年頃で、大人でもない、子どもでもない。でも本人はかなり周りと上手くやっているつもり。大人ぶっていたりします。そういう思いは実は周囲の大人にはお見通しで・・。 そういう不安定でありながらもいとおしい年代だなあと思いながら読みました。
友だちの気持ちがわからなくて傷ついたり、傷つけたりした思い出。そろそろ、大人の世界がわかってくる年代だけに、大人でもない・子どもでもないそういう年齢だからこそ、その不安定さ・純粋さが胸にぐっとひびいてくるんだなと思いました。
前半は、映画撮影に絡めた謎と友だち同士の関連中心に話が進みます。そのうちに、ワタルと家族の問題など見え隠れしてきて・・・。 あとは読んでのお楽しみです。
日能研の読書ガイド(リンク))のページによると、2010年では2番目に多く出題された本だそうです。
海城中・明大中野・独協・跡見学園・立教女学院・玉川学園 で出題とのことです。
因みに、2010年一番多く出題されたのは、
夏を拾いに(記事へリンク)だったそうです。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
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2010.11.11 Thursday
「サリー、山へいく」 ふっと力が抜ける暖かな版画
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年][中学生]〜大人まで。
ぺージ数 【30】
合計冊数【680】
蔵書状況:
表紙を見て、版画の温かさにじ〜んと心を動かされて手に取りました。 黒い犬のサリーは作者のヒューネックさんの愛犬だそうです。 表紙裏の連続模様がカワイイ!
途中、木登りするサリーが、「オイオイ、こんな登り方はないだろう
とおもえるような、無理やりな形だったりするのですが、細かい細かい線でほりこまれた毛並みや、草はらがあまりにも暖かくて、とても気持ちが良いのです。 私が好きだったのは、小鳥を見つけた場面の絵です。 そのまま手芸品にしてしまいたいくらいでした。
犬が大好きなお子さんだったらとても楽しめるのではないでしょうか。
1ページに27文字程度です。 朝、山、車などの漢字が使われていますが、振り仮名がついています。カタカナには振り仮名はついていません。
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2010.11.10 Wednesday
「ダヤンのミステリークッキング」親子で楽しめるお話とレシピ!
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年][中学生]〜大人まで。
ぺージ数 【63】
合計冊数【679】
蔵書状況:
ネコのダヤンは、カワイイ猫ではありません。いかにもひと癖ありそうな いつ喋り出しても不思議ではないような顔をしています。
不思議なわちふぃーるどという場所に住んでいて料理までしてしまう。
1ページ分くらいの短いお話があり、その次のページにそのお話の中に出て来た食べ物のレシピが書かれています。 とびらを開く呪文のパン・シチューになった豆の王様・オレンジのどろぼうゼリーなど、名前を聞いただけでもわくわくするようなレシピが並んでいます。
お子様が小学生の女の子だったら、きっとお気に入りになると思います。 一緒に作るのも楽しいだろうなあ。
うちは男の子しかいないので、とても残念です。
この本は同じ内容の文庫本も出ているようです。この本ではないのですが、別の本の文庫本バージョンをもっています。サイズが小さくなっただけで、紙の厚みがあり、絵もカラー刷りでした。 どんな感じか知りたいだけだったら、安価な文庫本バージョンも良いかもしれません。 ダヤンのことが好きになってきたら、ぜひハードカバーをお勧めします。
個人的にはやっぱり絵本は大きなサイズの方が良いと思います。
そうそう。レシピ本を使って料理をつくると、本が汚れてしまうことも多いですよね。そういう時、本は大切に保存しておいて、レシピだけコピーして使うと良いと、前にレシピ本サイトで聞きました。そういうことに気付いていなかった私は、「なるほど。なんで気付かなかったのだろう!」と。皆様はお気付きでしたか?
お話は左側に魔法の香りがしそうな絵があり、右側に文字が書いてあります。
1話 400文字程度です。不思議。最後、残るなどの漢字にはふり仮名がついています。
声、思うなど簡単な漢字にはふりがながついていません。
レシピページは、手書きイラスト。ダヤンが料理している様子を全部で8つのステップで説明してあります。わかりやすいと思います。
文庫本版はこちら。
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2010.10.21 Thursday
「バカなおとなにならない脳」 バカなおとな?が読んでも面白い(^^)
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年][中学生]
ぺージ数 【210】
合計冊数【676】
蔵書状況:
バカの壁でブレイクした養老さんの子供向け本です。
理論社ホームページの「人間科学なんでも質問箱」というコーナーでメール質問に対して、養老さんが回答したものをまとめたものだそうです。
質問は小学生から大人まで。2005年頃ですから質問も世相を反映しているものも多くて、「ああ、そういうことがあったなあ」などと思いだしながら読みました。
養老さんの本を読むのは実は私は初めてで、読んでみると「人はもっと自然と共に暮らすべきだ!」という説に満ち溢れているように思いました。
この中にもありましたが、教室にい場所がなくて、図書室に来てしまう子、いじめの話についての、質問には、
閉鎖された人間関係だけしかない環境
しかなくなってしまったことが、良くないというようなことが書いてありました。
図書室であったとしても、そこは人間の世界だということ。なるほどと思いました。
人間が作り上げたものの集積場所ですね。
ときどき、ネットについて私も考えることがあります。ネットの中の情報だけを頼りにしていると、だんだん思考が狭く狭く凝り固まってしまいそうになります。 そういうときに、一旦現実に人とかかわってみる。今自分がこだわっていることと関係ないことをしてみる。 もしくは、遊びに行ってみる。自然に触れる。 など、文字から入る情報から五感を使った情報に移るに従って、気持ちが広く広く 見る目が大きく大きく変わっていくような気がします。
中には、最近の子どもたちは昔と違うけれど何が違うのか? のような質問もありました。 養老さんは、 「AをしたらBになる 」というような単純な情報をもとにした画一的な教育ではなく、きちんと毎日子どもの様子を見ながら 日々対応を試行錯誤しつつ「世話をする」ことが必要なのだと仰っているように思いました。
なるほどね。 普通のことのようでありながら、つい忘れがちなことです。
少し前まで 「マニュアル君」という言葉を聞いたことがありますが、その言葉も聞かなくなってきたのは、 「マニュアル君」は普通のこととして認められてきたということもあるのかもしれないなあ。などと思いました。 私も子育てを見失わないように自戒しようと思います。
中学年くらいから読める程度のふりながなついています。
と、バカなおとな?の私が読んでも、なるほどと思うことがある本でした。
そうそう。本の内容とは全く関係ないのですが、長い質問なのに、ほんの一言でさらりと回答が終わっていたり、沢山語ったり、養老さんの回答への熱意?のばらつきがすごく人間っぽくて楽しかったです。
2006年に法政第二中学校で出題されたそうです。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
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2010.10.19 Tuesday
「ユウキ」 小学校6年生の友情
息子:一部だけ読みました(国語の問題として)
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年][中学生]
ぺージ数 【204】
合計冊数【675】
蔵書状況:
小学6年生の始業式。主人公のケイタは、まだ転校して行ってしまった最高の友達のことが忘れられずにいました。
今まで、ケイタの心に残る友達はみなユウキという名前。そうして皆転校して行ってしまったのです。その代わり、ひとりのユウキが転校するともう一人別のユウキがやってくる 不思議な偶然がありました。
クラスに一人転校生が来たということで、もしや、今度もユウキという名前の子では?と期待してしまうケイタ。
・・・
小学校6年生のざわざわしているなつかしいあの空気。息子の6年生の頃を思い出しながら読みました。友情の物語です。 子どもの頃、不思議な偶然を信じていた頃、息子は現実派なので、あまりそういうことを信じていませんでしたが、そういえば、私の小学校6年の頃は、占いやおまじないを信じていたなあ。
懐かしいなあ。
とてもさわやかな友情物語です。
読んでしまったので、寄付しようかと思っていたところ、「この問題を解いたことがあるから、懐かしいので取っておいて!」と言われました。
息子にとっては、受験の演習の思い出なのだそうです。
模試や、練習問題にもよく取り上げられています。
平成22年 成城学園中 洗足学園中 平成17年 吉祥女子中 平成16年 城北中 駒場東邦中 ほか、江戸川取手中 慶應湘南藤沢中 などで出題されたそうです。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
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2010.10.15 Friday
「ポプラの秋」命について、人との関わりについて
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]
ぺージ数 【237】
合計冊数【674】
蔵書状況:
夏の庭の 湯本 香樹実さんの本。 最初から文にするするとひきこまれ、物語の中に入り込んでいきました。 主人公は大人の女性です。 彼女の少女時代の思い出がほとんどを占めています。 人と人との関わりについて考え、暖かい思いで本を読み終えました。
久々に泣いてしまいました。 私はできるだけ沢山の本を読もうと意識しています。面白い本に出会いたいからです。一言でいうとやはり趣味です。 意識して面白いと言われた本を探して読みますが、そういう本の中にも読むことが苦痛な本や、ちょっと苦手な本もあります。 個人の趣味ならば、嫌いな本や合わない本は最後まで読まなくても良いと思うのですが、楽しめなかった本も記録としてつけておくためには、最後まで読んで書こうと、努力しています。そうして、そこがかなり辛いところです。
(とはいえ、記録をつけ始めたのは、タイトルに惹かれて購入した本が、以前合わないから読みかけて止めた本だったことがあったため、実用面でも記録があった方が良いと思ったからでもあります。
)
先日書いた「なみだ学習塾」は面白いと聞いたので読んだのですが、合いませんでした。
たとえば、あの本を読んだ後にこちらの本を読むと、文の質が全く違うことがはっきりわかります。丁度対照的な本を続けて読むことになったので、違いが一層際立って感じられたのだと思います。 スタンドプレーするような表現があるのではなく、すんなりと物語の中に溶け込んでいけるような自然な文章で、私も一緒に自分の子どもの頃を思い出しているような体験をしました。 良い本だと思います。
2004年・2005年に多くの学校で出題されたそうです。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
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2010.10.15 Friday
「リリース」 自分以外に目をむけてみると
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]
ぺージ数 【237】
合計冊数【673】
蔵書状況:
亡きお父さんは医者だったからと、親族から期待を負った主人公は、バスケ部の部長。おばあちゃん孝行でもあり、他の子よりもずっと冷めていて、うまく立ち回っている優等生だと自負していた。 ところが。。。というお話。
主人公は中学生なので、高学年から中学生にお勧め。今年の4月に発売されたばかりの本。
外向きには出来過ぎた家族だけれど、自分だけでなく、家族にも表の面と裏の面があり、それに気付くとともに、大切なことに気付いてくるという、成長物語。
さらさらと読みやすい文章で、エピソードもわかりやすいので、読みやすいと思います。
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2010.10.12 Tuesday
「なみだ学習塾をよろしく!」 中学生にウケそうな推理もの
息子:読んでいません
母:[★★★]
オススメ:[高学年][中学生]
ぺージ数 【256】
合計冊数【672】
蔵書状況:
→
(の予定)
少し前に、ブックレビューでみかけて購入したものです。星は三つ。先日書いた、退出ゲームの方が話が練れていてトリックも面白かったし、人間関係も読んでいて面白かったと思います。
こちらは、学習塾が舞台ですから、前半部分事件が起きる前までは、いろいろな教科の蘊蓄が書いてあります。 たぶん、高校受験をめざして塾に通っている子どもたちは、そこが特に面白く感じるということもありそうです。
この本の主人公の
波田煌子は、学習塾の事務員に入る前にもいろいろな活躍をしていたとのことで、この本はそのシリーズの3作目らしいです。前作からの読者は主人公のトボけた性格に親しみを感じているのではないかと思いました。
雰囲気としては、書店を舞台にした
配達赤ずきん(紹介した記事へリンク)と似ていると思いました。
(私としては、配達あかずきんの方が、好きです。)
中学校の図書館にあったら、そこそこ人気の本ではないかと思いました。
私が読んだのは新書サイズ。ページを開くと2段組みになっています。慣れてないお子さんは多少読みにくさを感じるかもしれません。
文庫版も出ているようです。
テーマ:《推理・探偵》<推理・探偵ものをまとめて表示
あらたに推理探偵ものテーマをつくってみました。
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2010.10.09 Saturday
「魔法使いハウルと火の悪魔」 わかるわぁ〜
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]〜大人も
ぺージ数 【302】
合計冊数【671】厳密にはカウントなし?とりあえず1カウントとしました。
蔵書状況:
どうやら、
私が読むのは2回目らしいです。3年前に読んでいるらしいのに、なんで記憶にないの??
手術後の調子が悪い時だったのが影響しているのでしょうか?
前回読んだのは3年前。私は4年生の息子のお母さんとして日々生活している頃だったと思います。今回、息子は中学生。そうなってみると、このソフィの感覚にすっかりと納得するようなことも多くてね。
ハウルはなかなかのイケメンのようで、魔法の力も多少借りつつもあちこちの娘さんを夢中にさせては、相手が夢中になった頃には飽きてしまうというチャラ男君。でも、城の中では、すっかりわがままで、甘ったれで、お子様で、自分の部屋は汚いままで、 おやおや? イケメン、モテルというのは違うけれど、後半が良く似た人が我が家にもいませんでしたっけ?
中学生になった息子の背伸びしつつもオコチャマな様子を思い浮かべながら読んだのでとても楽しめました。
なにより今回面白いと思ったのは、ソフィの若いころと老婆の自分を認めた時の周りに対する気持ちの変化。これ、わかるわあ〜。
年を取る前にはそう思ったかしら?と自問するあたり、あまりにもリアルで 「あるある」と思ってしまいます。 老婆の姿になって、ハウルの城に入ってからのソフィはまるで母。
妙な親近感を感じてしまいました。
オチは、やっぱり女の子向け。 それぞれ素敵な出会いがあるのですけれどね。
きっとこの本も、若いころに読んだら、ハウルとソフィのロマンチックな恋物語として読めるのかもしれません。
ジブリ映画は原作とストーリーが大きく違うことも多くて、この本も随分と違っています。最後のオチは、まるで古典の物語のようで、それぞれがそれぞれのピースとして丸く収まるのは、心地よいです。
テーマ:《魔女・魔法》<魔女や魔法使い、魔法の話をまとめて表示
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2010.10.06 Wednesday
「Teen Age」 女の子の気持ち
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]
ぺージ数 【264】
合計冊数【670】
蔵書状況:
ブログ移転してから、もう少しきちんと調整するつもりが、だいたいまともに動いている様子なので、放置気味?(^^)になっています。 上手く動かないところがあったら教えてください。記事の番号は前のまま引き継がれているようですが、検索してもその記事がないのは仕方ないのかな。。と思います。
Teen Age |
| 角田 光代 瀬尾 まいこ 藤野 千夜 椰月 美智子 野中 ともそ 島本 理生 川上 弘美 双葉社 2004-11売り上げランキング : 211293おすすめ平均 きっと、あなたの好きな作品が見つかります。それぞれの短編が輝いてる豪華な顔ぶれですね☆Amazonで詳しく見る by G-Tools |
7人の作家さんの短編集です。題名通り、10代の中高生の話です。女の子向けかな?と思いました。中学生から高校生までの女の子の話が続きます。
最初のいくつかの短編は入試で出そうな空気プンプンの物語です。私は比較的爽やかな 神様のタクシー(角田光代)・狐フェスティバル(瀬尾まいこ)が好きでした。 後半はボーイフレンドの話などが出てきて、小学生の子が読むには、保護者はちょっと気になる描写があるようにも思いますが、私からするとドロドロした重松清よりは、ずっとキラキラした女の子らしい描写になっていると思います。
ハバナとピアノ、光の尾 (野中ともよ)は、とてもロマンチックで不思議できれいな話でした。
この本は、息子の趣味とは違いそうなので、私だけが読むことにしました。文庫本版も出ているようです。
狐フェスティバルは、2009年白百合学園 2006年聖光・金蘭千里で出題されたそうです。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
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2010.09.29 Wednesday
「退出ゲーム」 気楽な推理・学園もの
息子:[★★★★★]←たぶん。久々に読書中
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]
ぺージ数 【261】
合計冊数【669】
蔵書状況:
→息子の要望により購入
中高一貫生になった息子の生活は、学校行事やクラブ、土曜も授業など、本当にめまぐるしくてあっという間に毎日が過ぎてゆきます。 本好きな子はそれでも時間を見つけ出してどんどん読書をしているようですが、もともと息子はそこまで本が好きなわけではないので、わざわざ読書をしないのが、親としてはカナシイ。
しかし、本を読むことだけが大切なわけではないから、あまり口出しをせずにいる状態です。
夏休みは何冊か本を読みました。(宿題だったので)しかし、「これは大変面白い」と思えるほどの本には出会わなかったようでした。
この退出ゲームは、高校1年生が主人公のお話です。中学時代はバレーボール部に所属していた主人公が、なぜか超弱小の吹奏楽部に入部しました。その吹奏楽部のホルン奏者のハルタと、主人公二人がクラブ活動とは全く無関係に学園にまつわる事件を解明していく学園推理物語です。 短編4本で構成されているこの本ですが、1本ずつじわじわと部員が一人ずつ増えてきて、メンバーが集まるのも楽しみです。というのも、当初5人の廃部寸前のクラブですから。 何より、軽いのに、謎解きの要素がきちんと楽しめるのが嬉しい本です。
息子は久々に興味をしめし、昨晩1話読み終わりました。多少ひっかけにひっかかりそうになりながらも、丁度持っている知識で種明かしがある前に謎が解けたのも爽快だったようです。「明日返却するのよ。」と私が言うと、「え〜〜〜っつ!!」と残念そうな声です。「読むんだったら買っても良いよ」というと、「買っといて!」だそうで、久々のヒットとなりそう。嬉しいです。
私は文庫本にします。
アマゾンページでは最初の部分が少し読めますよ。三角関係とかいろいろ書いてありますが、恋愛関係の話ではまったくありません。友情系でしょうか。(^^)そういうところも息子が読みやすかったのかもしれません。
憧れる、鞄、肘 という字には振り仮名がみられますが、ほとんど振り仮名はありません。 表現的にも明るくて保護者からみても問題なさそうな感じなので、本が好きな小学校高学年だったらあっという間に読み終わりそうです。
これには続編があるそうで、そちらも読もうと思います。
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2010.09.06 Monday
「だれも寝てはならぬ」怖さはさほどでも
息子:[★★★]←たぶん
母:[★★★]
オススメ:[中学年][高学年][中学生]
ぺージ数 【242】
合計冊数【668】
蔵書状況:
→
寄付する予定
最近、危機感を感じています。本がちっとも読めない。面白くない。これって、私の頭のせい?
それとも面白い本に出会ってないの??
子どもの本ばかり読んでいたら、夫が「子どもの本ばかり読むのは辞める」宣言をしたのが、春頃だったでしょうか。たしかに大人向けの本を最近読んでなかったし、息子もそろそろ大人向け本を読む時期だからと考えました。それで、子供向け絵本を少しやめてみることにしました。
ところが、最近本が読めない。なぜか本を読むと眠くなるのです。一つには ○眼でしょう。最近近いところの目がかすむ。
文字がくっきり読めないと眠くなってしまうし。
これは、どうなんでしょう。私の眼の問題だけだったら良いのですが、頭の問題だったら怖いです。脳ドッグ受けたいです。
さて、この本は、
今夜はだれも眠れない(記事へリンク)と姉妹本のようです。 ついつい、帯にかいてある 「人間ってときどき怖い・・・」を期待してしまって、以前書いた
船乗りサッカレーや
モンターギュおじさんレベルを期待してしまって、失敗しました。 そんなに怖くありません。
短編が17(詩も含む)入っています。 珍品の館は、ありがちな話ですが、なかなか期待通りのお話でした。「ぽたぽたぽた」は、子どもには怖いかもしれませんね。 怖い話を期待している人にはこの二つがお勧めです。
全部が全部お化けや化け物の話ではありませんが、中に少しだけ怖い話も含まれている短編集です。
ああ、面白い話が読みたいなあ。
テーマ《オニ・ばけものの本》<オニ・ばけもの妖怪などの記事をまとめて表示
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2010.07.06 Tuesday
「時の石」時空をこえて
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【272】
合計冊数【659】
蔵書状況:
「4千年の旅をする石がみつめた12の物語」と表紙裏に書いてありました。作は
ズッコケ(記事へリンク)や
ねんどの神様(記事へリンク)の作者、那須さんの本です。
最初の部分を読んで、ブックオフで100円だったので購入してしまいました。
全体的には面白かったです。12話目の展開は、話の流れから想像していなくて驚きました。子供向けには良いかもしれません。 歴史が好きな子だったら、かなり楽しめそうに思います。ただ1点、私からすると多くの人に勧めるには今一つ、最初の頃に描写が嫌だなと思うものがあり、息子に勧めるのはちょっと。(たいしたことではないですし、とらえかた一つだとは思うのですが)
白狐魔記(記事へリンク)のように、過去へタイムスリップしたような感覚のある物語です。
奉行所、銭型 など読みの難しい漢字にはふりがながついています。ところどころ挿絵がついたページがあります。
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2010.05.07 Friday
「カッパの生活図鑑」 この物語はフィクションです
息子:[★★★★]
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【39】
合計冊数【649】
蔵書状況:
久々のカッパ本です。まだ、息子カッパに興味があるかしら?と息子の成長を考えながら懐かしくなって手にとってしまいました。
息子に「今日、面白そうな本を借りて来たんだ〜」というと、「ヘエ」とあまり興味なさそうな顔つきでしたが、本を見せた途端に、魅入られたようにすすっと近づき、中をパラパラめくって大笑い。
だって、大真面目にカッパの図鑑なんですから。想像上の動物ではなく、この本の中には、カッパの全てが書かれているのです。物語以上にリアルな世界です。(カテゴリーを図鑑・事典にして良いかも悩みました)
息子は、「こんな風に書いちゃっていいのかなあ。小さい子だったらカッパが本当にいると思ったりしないかなあ」とコメント。本当にそうです。 だって、お決まりの 「これは想像です」とか「この物語はフィクションです」なんてどこにも書いてないのですから。 私も、「もしかしたら本当にカッパはいたのかも」と思いたくなってしまいます。
文字が多く、漢字も沢山つかってあるので、中学年以上のお子さんにお勧めです。 興味深いなど難しい漢字にはふり仮名がついています。 私は、この本を読んで、すっかりカッパに会いたくなってしまいました。 どこか田舎にはまだカッパがいそうな気がするそんな本でした。
テーマ:《カッパについての本》<カッパの記事をまとめて表示
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2010.05.04 Tuesday
「りかさん」 不思議な体験
息子:まだ読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]〜大人
ページ数 【225】
合計冊数【648】
蔵書状況:
昨年、塾の国語の問題で息子が取り組みました。「不気味な物語だ」と息子がいうので、私も読んでみると、戦争の記憶が生々しくて残酷で「たしかに不気味だ」という印象を受けたのを覚えています。
詰椹卩郡Г隆、競▲咼殴ぅ詛郡の二章で構成されています。
全体通して読んでみると、その不気味な印象はかなり薄れて、不思議でありながら、心が落ち着くような物語でした。よくよく考えてみると、「裏庭」や「西の魔女が死んだ」の梨木香歩さんの本なのですね。「わかりあえないものがわかりあえる」という共通する感覚があるようにも思えます。
私は、少しおかしみのある養子の冠の方が気に入りましたが、アビゲイルの方も通して読むと感動がありますね。
塾での問題はアビゲイル之巻から出題されていました。入試問題として出題される場合は、やはりこちらから出されることが多いと思います。
2010年に 湘南学園中学校 和洋国府台女子中学校 で出題されたそうです。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
私はハードカバーを読みましたが、文庫本も出ているようです。また、文庫本には ミケルの庭という物語も入っているようです。
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2010.04.23 Friday
「夏を拾いに」いい時代だったんだなあ
息子:まだ読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]〜大人
ページ数 【378】
合計冊数【647】
蔵書状況:
今年多くの中学校で出題されたのがこの「夏を拾いに」だったのだそうです。中学受験生の父の子供の頃の友達と一緒の冒険の記憶がメインになっています。
私が小学生の頃も、今の息子たちの時代とは違ってもっともっと自由な時代だったと思いだしました。 男の子たちは、よく、いろいろな場に出入りしては、先生から叱られていたっけ。
大きな紫水晶を持ってきた子がいて、見せてくれるだけだったなあ。ものすごく欲しくて欲しくて、どこにあるか聞いたけれど絶対教えてくれなかった。そんな宝物が子供たちが行ける場所にあるなんてすごいと思って行きたくてしょうがなかったのだけれど、そのうちに、そこは立ち入り禁止になったとかで、結局どこなのか知らないままだったっけ。 男の子たちは夕方になると橋の上から釣り糸を垂れて釣りをしていたなあ。 私も本当は釣りがしたかった。 遊泳禁止の場所で泳いだ子がいるって注意されていたなあ。
男の子ってみんななんで叱られることばかりするんだろうと思っていたけれど、本当は少し羨ましかったんだよな。
と、幼いころの記憶がよみがえってきました。
そんな、大人のための本だと思います。
息子たちの世代は、そういうギリギリの遊びというのはもうほとんどありません。整備された公園で遊び、少し遠出をして常識的な遊びで自然と触れ合います。 子供同士の危険と隣り合わせの秘密の遊びというのは、たぶんないんだろうなあ。 今でさえ、友達と自転車で少し離れた場所まで行くこと程度でもものすごく楽しいと言っている息子だもの。なんだか、親が心配をして子供の行動範囲を狭めているようで 後ろめたいような気持ちがします。
息子はこの物語全体は読んでいませんが、実は昨年模試などで2回ばかり出題されたのでその部分は知っています。四谷の資料によると、今年6校で出題されたのがこの本です。
中学入試に出る物語には、今、大人の子供時代が多くあります。
単なるノスタルジーではなく、スマートになった現代の子たちに対して、かっこ悪くて、泥臭くて、それでも最高の友情を通じて何か感じてほしいことがあるのかなとふと思いました。
大人向けの本なので、勿論、甲高い、溜息など読みづらい漢字が使われていて、ふりがなはついていません。
2010年 大妻中、暁星中、駒場東邦中、甲陽学院中、筑波大付属中、東大寺学園中、サレジオ学院中、淑徳与野中、三輪田学園中 で出題されたそうです。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
文庫版も出るそうです。
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2010.04.14 Wednesday
「モモ」時間どろぼうはいませんか?
息子:[★★★★★]
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年][中学生]
ページ数 【353】
合計冊数【646】
蔵書状況:
え〜。コホン。あ〜。あ〜。 ものすごくお久しぶりです。
卒業式が終わり、春休みが終わり、入学式が終わり、そうして、息子は中学生として現在新しい学校に通学しています。
毎日がとーっても楽しいのだそうです。昨日から始まった授業でさえたのしいのだそうで、それは傍からみていてもわかります。とはいっても、まだまだ授業も「これからの授業の説明」というところしかやっていないようですけれど。(^^;)
いや〜。なんだかあわただしかったです。でも、今日あたりからすこしずつ自分の時間が作れそうな予感です。というのも、昨日から体験入部が始まって、息子は嬉々としてあちこちのクラブをまわっているらしく、午後までじっくり私一人の時間となりました。 まだまだ小学校時代の仕事の名残やら、中学で請け負った仕事やらがあるにはありますが、今までに比べるとぐ〜んと楽になりそうな予感がしています。
ん?もしかすると、これは、モモが私の時間を取り戻してくれたのかしら?? なんてね。
エンデの大変有名な名作ですが、私は今まで読んだことがありませんでした。いつか読む日のため家には買ってありました。(そういうのが多い我が家です。)この春休み、息子はほとんど宿題も出ず、しいて言えば読書をするようにとのことでした。そこで、息子が読んだ一冊がモモでした。
物語は
むかし、むかし、人間がまだいまとはまるっきり違うことばで話していたころにも、
で始まります。
てっきり、小学校低学年から読めるものと思いよみすすめてみましたが、初版が1976年だからでしょうか、低学年には厳しいと思える言葉づかいがたくさんありました。
「なかんずく」「青天井」「くらぶべくもありません」など、少し今の子たちには取りつきにくい表現が並んでいます。前半はモモの生活の説明、後半からモモの活躍がはじまります。 しかし、大人が読めばよむほど 今の世を言い表しているのかと思うほどの描写に驚きます。 息子は、セカセカとした私を見ると、「時間泥棒に時間を盗まれているよ!。」ということもある今日この頃です。
うちにあるこのハードカバー版には途中挿絵があり、その挿絵もエンデ本人の書いたものだとか。エンデの多才さには驚きました。挿絵がある本だから中学生にはどうかと思われるかもしれませんが、大人が読んでも含蓄のあるお話で、とても楽しめると思います。
私は、モモ全体も好きでしたが、お話の前半に子どもたちが遊んでいるその中の物語が大変面白くて印象に残りました。あちこちにちりばめられた別の小さなお話のエッセンスが、余計に時間の不思議さを引き立てているように思います。
漢字は 鼓動、心臓、沈黙、懐中など難しいものも使われていますがそれには振り仮名が付いています。 指、時間などの簡単な漢字にはふり仮名がありません。
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2010.02.22 Monday
「こんにちは たまごにいちゃん」 たまごにいちゃんの誕生の秘密?
息子:[★★★★]
母:[★★★★★]
オススメ:[低学年][中学年][高学年]子どもをもつ大人が読んでも面白いですよ。
ページ数 【28】
合計冊数【644】
蔵書状況:
こちらは、
たまごにいちゃん(記事へリンク) の誕生の秘密?です。 どうして、こんな風なおにいちゃんがいるのか?という素朴な疑問を解き明かしてくれます。(^^)
いや〜。たまご兄ちゃんシリーズははまってしまいますねえ。やっぱり、登場人物(登場鳥?)一人ひとりが、個性的で、いい感じだからこそ、親しみを覚えて好きになってしまうのかもしれません。 なごみます。
ひらがなのみで書かれています。 文字が多いページで40文字くらいです。
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2010.02.22 Monday
「からすのたまごにいちゃん」 そういうことだったのか!
息子:[★★★★]
母:[★★★★★]
オススメ:[低学年][中学年][高学年]子どもをもつ大人が読んでも面白いですよ。
ページ数 【28】
合計冊数【643】
蔵書状況:
ここのところ、読書する時間がとれなくて、絵本ばかり選んでいます。この、たまごにいちゃんシリーズ にはまってしまいました。これは、
第一作目の たまごにいちゃん(記事へリンク)で登場したカラスが主役です。
私と同じく たまごにいちゃんにはまっている息子がこれを読んで、「なんだ!そういうことだったのか」と言いました。私もページをめくるごとの展開がとても楽しめました。
1作目を読んでからこちらを読むのがお勧めです。この目つきの悪いカラス。結構好きです。
ひらがなのみで書かれています。 文字が多いページで40文字くらいです。
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2010.02.16 Tuesday
「がんばる! たまごにいちゃん」 いつも友達は良い刺激に
息子:[★★★★]
母:[★★★★★]
オススメ:[低学年][中学年][高学年]中学生にも良いと伺いました。子どもをもつ大人が読んでも面白いですよ。
ページ数 【28】
合計冊数【642】
蔵書状況:
妙にたまごにいちゃんシリーズにはまってしまい、もう一冊かりてきてしまいました。 受験期以来、息子も絵本を読むようになり、私が借りてきてあとで読もうと置いているとさっさと息子が読んでしまっていました。 そうして、「おかあさん。この絵本は深いねえ。」と、最後のページを出して、「このカラが、成長への決意を象徴している」などと、想像だにしていなかったコメントをするではありませんか。 ヘエ〜。君もこの少しのあいだにぐ〜んと成長していたんだなあ。とおどろいてしまいました。
表立っては言えませんが、私はたまごにいちゃんを読むときは、息子を想像しながら読んでいますのよ。。(^^;)
だんだんと大きくなってきたたまご兄ちゃんは、良い友達にもめぐまれて、そうして良い影響ももらっているようです。いい感じの絵本です。
ひらがなのみで書かれています。 文字が多いページで40文字くらいです。
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2010.02.16 Tuesday
「へんしん! たまごにいちゃん」 今日のボクは昨日のボクと違うのさ
息子:[★★★★]
母:[★★★★★]
オススメ:[低学年][中学年][高学年]中学生にも良いと伺いました。子どもをもつ大人が読んでも面白いですよ。
ページ数 【28】
合計冊数【641】
蔵書状況:
前に読んだ
たまごにいちゃん(記事へリンク)の続編です。実は、お休み中だった読み聞かせにも復帰!次に何を読もうかと考えて、冬? 春? う〜ん。 もうすぐ卒業だよねえ。。と思いつきました。 そう。テーマは大きくなってしまうこと。 皆、どんな風に聞いてくれるかな。 でもね。最近あまり読み聞かせに集まらないんとの噂です。 子どもが来るかどうかの方が心配だったりします。(^^)
たまごのままだと思っていても毎日毎日少しずつ成長している子ども達。今日のボクは昨日のボクとはちょっと違うのさ。 そうしてそれが積み重なって大きく成長していくのさ! です。(^^)
息子もあまり変わらないように思えても、ふと気がつくと、妙に頼りになることを言ったり、なるほど!とうなるコメントをくれることが増えてきました。
1ページに30文字程度です。ひらがなのみで書かれています。
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2010.01.26 Tuesday
「再会」 人との関わりを考える
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]
ページ数 【297】
合計冊数【640】
蔵書状況:
再会 |
| 重松清 新潮社 2009-10-23売り上げランキング : 43712おすすめ平均 「こんどって、いつ?」(本文から)再会は再生...でもあるのか重松節炸裂、やっぱり良いです、哀愁感じます。Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ああ、もう2月第二週最後の日になってしまっていました。受験は思っていたよりも大変な思いをしました。今思い出すともう何か月も前のことのような気がして先週のことだとはとても思えません。幸せなことに、息子は希望の学校に合格をいただくことができました。昨日は、学校で制服採寸がありました。教頭先生が 「本を読んでください。心情を読み取ることは、他者理解につながります。そうして、自然との関わりを大切にしてください。感性は自然から学ぶものです。」(記憶を頼りに書いていますので、多少違っていると思います)とおっしゃいました。 おはなしがじんわりと心にしみ、この学校へ進むことになって本当によかった。と思いました。入学までの宿題はあまり出ませんでしたが、本のリストが参考にありました。たくさん読書をしてくださいとのことです。 その中には、やはり重松清の名前が挙がっていました。
さて、以下は受験前に書きかけていたものです。
これも、昨年10月に発行された比較的新しい本です。今年の入試にはどこかで使われるのでしょうか? 短編が6話入っていますが、1話目と最後は順番通りに読むのがよいだろうと思います。(関連しているので)この本は私は好きでした。一気読みして、もう一度読もうと思っているところです。
私は、「ホラ吹きおじさん」と 最後の 「ロング・ロング・アゴー」が特に好きでしたがどの短編もよかったです。この重松清の本は買ってよかったと思いました。
巻末をみて、yomyomという季刊誌に掲載されていたことをしりました。そのラインナップを見て yomyomも衝動買いしてしまいました。 これは未読です。 まだまだ、受験の後片付けと卒業・入学準備で忙しそうですが、時間を見つけて読もうと思っています。
大人向けの本なので、漢字のフリガナはついていません。
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2010.01.26 Tuesday
「扉守」 静かで不思議でなつかしい。
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]大人にも面白いです
ページ数 【265】
合計冊数【638】
蔵書状況:
昨年11月末に発行されたばかりの比較的新しい本です。瀬戸内にある「潮の道」という架空の町を舞台にした不思議な物語が7つ入っています。潮の道はあとがきによると尾道をモデルにしているとのこと。 尾道には行ったことがありませんが、テレビでは何度もみたことがある、坂や階段の細い路地のある町です。 アマゾンでは、中見検索機能で冒頭の数ページを読むことができますが、この最初のエピソードは少し堅苦しい感じで、小学生が趣味で読むには高学年でも渋すぎるかもしれません。でも、このエピソードなくしては後ろのエピソードが生きないと思います。
先日母と話していてとても面白く感じたことがありました。私はこの扉守のような 霊や精霊などが出てくる静かな物語はとても好きなのです。ちょうど一年前くらいに母と書店に行くことがあり、文庫化された家守奇譚をみつけました。私は家守奇譚が大好きなので、きっと植物が好きな母も好きであろうと思い「おもしろかったよ」と勧めたのですが私はそのことをすっかりわすれていました。先日母が「前に勧めてもらった本があったでしょ、あの本はダメだった。好きではなかったわ。」というのです。私は本を勧めたことをすっかり忘れていたので、「どんな話?」と聞くと 「家守とかなんとかいう話で、掛け軸の裏から何か出てきたり。。。」と。
家守奇譚も、この話と同じく静かで不思議な霊?がたくさん出てきます。私はそこがとても面白いと思って読んだのですが、母はどうやら気味が悪いと思って読んでいたようで、人によって違うものだなあとしみじみ思いました。
ということで、この本は好きな人はとても好きでしょうが、母のような人には向かない本だろうなあと思います。
人名以外はフリガナはない大人向けの本だと思いますが、
妖怪アパート(記事へリンク)などが好きな人はきっとこっちも面白く読めると思います。中学生、高校生以上にお勧めです。妖怪アパートよりも、日本語がきちんとしている印象がありますので、慣れてない人は堅苦しい感じを抱くかもしれませんが、一話読めばきっと慣れることと思います。
テーマ《オニ・ばけものの本》<オニ・ばけもの妖怪などの記事をまとめて表示
おまけ:
その家守奇譚の文庫本はこちら
ハードカバー版はこちら。私は装丁がこちらの方が好きなのです。
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2010.01.22 Friday
「パーシージャクソンとオリンポスの神々 魔海の冒険」 遊園地のアトラクション
息子:読んでいません
母:[★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【390】
合計冊数【637】
蔵書状況:
1月19日に書いた
パーシー・ジャクソンシリーズ(記事へリンク)の第二巻です。今度は、ハーフ訓練所の危機だということで、またもやパーシーたちの冒険がはじまります。
2巻目を読んで、私はこの後は読まないかもしれないなあと思いました。今回はタイソンという新しいキャラクターが出てきて、それ自体はとても好感が持てると読み進んでいたのですが、なぜでしょう。読み終わった後思ったのは 「映画だったら面白そうだな」ということでした。
たぶん、ダメだと思っていたボクは実は特別な子だった(前回までのあらすじ)は良いとして、その後の、「悪いだろうと思っていた人はやっぱり悪い人でした。」「過酷な冒険で化け物を倒しました」「今回の目的を達成しました」というところがメインで、良くも悪くもわかりやすすぎて、そのほかの描写が弱い?と感じたのかもしれません。 例えようとして思い出したのは遊園地のアトラクションです。 あれって、怖いとわかっていても乗ること自体が楽しいですよね。 雰囲気としては、中学年のころの子供たちに人気の 冒険もののシリーズにとてもよく似ているので、対象年齢として一番よいのは、中学年かもしれないと思いました。 しかし、中学年が読むにしては、神話の世界が外せないテーマなだけに、どれれだけ神話を知らずにここに入り込めるかということになると思います。 映画が公開されたら、それをきっかけに読める子たちが増えるかもしれませんね。 しかし、上でリンクしたこの本はすでに出品者からしか買えない状態のようで、絶版ということなのでしょうか?他の巻はまだ在庫があるようですが。もしかしたら、映画を機会に再版ということもあるかもしれませんね。
翼、圧倒、口汚いなどにはふりがながついています。
神々の世界の物語ですが、中には化け物?も出てくるので分類は以下にしました。
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2010.01.22 Friday
「夜がくるまでは」 子供には怖い?大人には楽しい?
息子:[★★★★]
母:[★★★★★]
オススメ:[低学年][中学年][高学年]
ページ数 【30】
合計冊数【634】
蔵書状況:
前の記事と同じ デイヴィッド・ウイーズナーの絵、作はイヴ・バンティングです。前の記事に続いてあちこちリンクを張りながら書いていたら不注意で記事を消してしまい、「あ〜ダメだ。今はミスも多いなあ」とがっかりして数日そのままにしてしまいました。
気を取り直して書こうと思います。
モノクロの絵が主役のガーゴイルたちを生き生きと描いた雰囲気ある絵本です。息子は、「なにこれ? こわっつ!」と言いながらもペラペラ楽しそうに読んでいました。でも、もう少し小さな子達だったら怖すぎて泣いてしまう子もいるかもしれませんね。 とはいっても、見かけは怖そうなガーゴイルたちの行動は、よくよく見るとユーモラスにも感じて、小さな子供たちのような親しみを感じました。
海外旅行は数回しかしたことがありませんが、ガーゴイルはものすごく目につきました。それ以外にも、人の顔のレリーフが(もちろん一人ひとりが違う顔と表情をしている)がズラリと天井近くにあったり、日本ではそのような建築を見かけることがないために、ある種不気味で怖い印象を受けたことを思い出します。 なぜ、あのような魔物を飾りにするのだろう?と不思議でたまりませんでしたが、検索してみると、魔物除けなのだそうです。 魔物は鏡に映らないから、自分の姿を見たことがない。だから、魔物とソックリのガーゴイルをおくと、怖がって近寄らないという考えなのだそうです。(魔物は友達づきあいはないのでしょうか。友達は怖い姿をしていると思うのですが。。(^^)冗談です)
狛犬や仏像もある意味不気味さを醸し出していることも多いので似たような感覚なのかもしれないなあと思いました。
wikipediaによると、ガーゴイル(wikipediaへリンク)というのは、、雨樋から流れてくる水の排出口としての機能をもつものをいうのだそうです。
ガーゴイルの語源は、口やのどを意味するフランス語のgargouilleに由来する。なおgargouilleは、ラテン語で水が流れるときのゴボゴボというような音を表すgarから派生した言葉である。またうがいをあらわす英語のgarglingともされる。混同される場合も多いが、吐水口でないグロテスク彫刻はガーゴイルではなく「グロテスク」である。
とのことで、吐水口としての役割をもたせてあるのですね。大雨の日に見てみたいなあ。
前にもオオカミについて書いたことがあったと記憶していますが、就学前の幼い子供たちの中には、「一般に怖いと言われているものが実は怖くない」とか 「悪いと言われているものがかわいらしい」ということがいまひとつ理解できないことがあります。
オオカミ=悪い という固定観念をもっていて、オオカミが気の毒な話などを読んでもその面白さを理解するのが難しい頃というのがたしかにあるようです。(息子の成長過程でもそう実感しました) この本は、最後まで読むと、この怖そうな絵でかかれた、怖そうなキャラクターの妙に愛らしい表情がいとおしいほどの親しみを感じてしまう私ですが、この感覚を未就学の子供さんと共有するのはもしかしたら難しいこともあるかもしれませんね。小さな子供を持つ親からすると、人よりも早い精神面の成長を望んでしまう気持ちは確かにあるような気がしますが、今考えてみると、他の子たちと同じように怖いものを怖いと思う感覚を経験して育つことは、大変必要なことなのではないかと思っています。
また、この本は、本物のガーゴイルを見たことがある方がずっと強く感じられるのではないかと思いました。
ということで、お勧めの年齢は若干高めです。大人の方に一番お勧めかもしれません。
ひらがな、カタカナ、漢字で書かれていて、蜘蛛、這う、軽蔑などにはふりがなが付いています。 集団、上司、見物、仲間などにはふりがなはついていません。
文章が長めのページで 見開きに100文字程度です。
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2010.01.19 Tuesday
「パーシージャクソンとオリンポスの神々 盗まれた電撃」 アメコミみたいなスピード
息子:読んでいません
母:[★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【524】
合計冊数【632】
蔵書状況:
これも、この春公開される映画の原作本です。
映画サイトはこちら(サイトへリンク)。
この本を手に取った最初の印象は「分厚い」ということ。こんなに厚い本、読めるかしら?と思ったのですが、スピード感があるわかりやすい展開であっという間に読めてしまいました。雰囲気をひとことで表すならば、「アメリカンコミック」的な感じだと思いました。とはいうものの、アメリカンコミックは本当は読んだことがないので、イメージとしてです。
落ちこぼれの子供が実はすごい力を持っている選ばれた子で、という典型的なストーリーなので、ひとつ前の記事のコララインとは違いほんとうにわかりやすい展開です。ただ、私としては何度も読み返したいとおもうような味わいはあまりありませんでした。
映画サイトを見ると、特撮が本当に面白そうで、これは映画を見に行かないと! と今から楽しみにしています。
剣、明快、浮かぶなどにはフリガナが付いています。物語は複雑ではないしテンポが良いので読みやすいですが、オリンポスの神々や怪物たちを知識として知っている方が 読みやすいし、楽しめるのではないかと思いました。たとえば、ミノタウロスとか、メデューサとか、ケンタウロスとか。今はギリシア神話を子供は読むのでしょうか? どちらかというと、ゲームの世界で似たものを知っている子も多いかもしれませんね。
神々の世界の物語ですが、中には化け物?も出てくるので分類は以下にしました。
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2010.01.14 Thursday
「コララインとボタンの魔女」 勇気・家族・そして怖いよ
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年][中学生] ”親”にもお勧め
ページ数 【223】
合計冊数【631】
蔵書状況:
コララインとボタンの魔女 |
| 金原 瑞人 角川書店 2003-06-28売り上げランキング : 85524おすすめ平均 ダークファンタジー的な映像が思い浮かぶサンドマンシリーズが好き過ぎてこの作品はちょっと、、さすがは天才作家!たくさんの子供たちに読んでもらいたいです。Amazonで詳しく見る by G-Tools |
この本を最初に読んだのは4年前。
その頃の感想は以下の通りです。
■説明
表紙裏の「誰にでもみんな、もうひとりのママがいるのよ、コラライン」というのにひかれて、なんとなく怖そう(だって、表紙絵の目もボタンなんだもの)だから気になって手にとりました。
ララインはお父さんとお母さんとで3人家族。自宅でコンピュータ関係の仕事をしているお父さんもあまり相手をしてくれない。お母さんはコララインの話なんてまったく聞いてない。料理もお父さんが作ります。いつもひとりぼっちで退屈しているコラライン。
ところが、家にあるふさがれたドアの向こうになぜか行ってしまってからは話は大変な方向に。ドアの向こうにはコララインの家と同じような家があり、そこには不自然に色の白い、ボタンの目をしたおかあさんがいるのです。
■感想
話はあくまでも淡々と 真っ白な顔のお母さんを思い浮かべるように静か過ぎて不気味な感じを湛えながら進みます。最近読んでいた「ハッピー」「かわいい」物語とちがって、「不気味」で「八方塞?」というお話。 でも、コララインはひとつひとつ自分で解決をしてゆきます。
なにげなく、息子にこの物語のあらすじを「こわいんだよぉ」と話してやったところ 「読みたい!」といいだしました。文字数からしても、話の展開からしてもたぶんまだムリだと思います。でも、怖い話、八方塞のように思える話って、私は昔どうして読んでいたんだろう。そういう困難を登場人物と一緒に物語の中でやっつけていたんだろうな。息子はそういう怖い話を読みながら、擬似的にその状況を乗り越えるという経験をしたいと思っているのではないかしら。
最初のコララインの状況をよんだときは、忙しいときに「あとでね」と言う自分と、遊び相手のいない一人っ子のつまらなさを想像して、息子に対して大変申し訳ない思いをしたのだけれど、反対にある程度育った子どもたちは、大人の世界と切り離した状況が必要なのかもしれないと思いはじめました。
小学校に上がり、友達ができたら、大人が遊んでやるのではなくて、子どもが自分で考えて自分で解決するという経験が絶対必要だという気もしてきました。
この話、読むだけだと多少退屈なところもあるのですが、映画になると大変怖そう。
偶然なんですが、コララインとボタンの魔女はどうやら映画化されるようです。
と、この引用の最後にあるように、この時点で映画化の話がでていたものが、長い間まったく話を聞かないので「映画化はもうなくなったのかしら?」と思っていました。 当時、”多少退屈なところもある”と書いた本なのに、妙に印象に残っていて気になる本だったわけです。
そうして、先日映画を見に行った折、予告編にコララインがありました。
映画サイトはこちら。
映画サイトによると、
2002年に出版され、NYタイムズのベストセラーリストに入り、ヒューゴ小、ネビュラ小、パブリッシャーズ・ウイークリーのベストブック賞、アメリカ図書館協会ベストブック賞、チャイルズ・マガジンのベストブック賞など受賞し、学校の指定教材として使われている。
のだそうです。
今回どうしてもまた読みたくなって、もう一度借りてみました。すると、今度はまた随所に感じることも多くて、手元にほしくなり一冊購入してしまいました。アマゾンを検索してびっくり。映画化されるとすごいですね。本だけでなく、キャラクターグッズまで出ていました。また、文庫版ももうそろそろ発売予定のようです。
私は、ハードカバー版のスドウピウさんの絵(ページのところどころに挿絵があります)が、大変良い味があって好きなので、ハードカバー版にはハードカバー版の良さがあると思っています。
でも、映画も! 実はプロダクションデザイン担当の、ヘンリー・セリックが作ったナイトメア・ビフォア・クリスマスは本当に大好きな映画で、予告編を見たときに、私が想像していたコララインとは違うものの、こちらはこちらで怖くて不気味でぴったりだと思えました。ストップモーションアニメというのもいいですし、ぜひ公開されたら見に行きたいと思っています。
映画を見てから本を読むというのも良いと思いますが、この本は私にとってなぜか何度も読みたい本(たぶん、毎回その状況に応じて感じることが違う良い本で面白い本なのだと思います)なので、映画で映像イメージが固定される前に本を読んでほしいなあ。。などと思いました。 本を読んでからでも、映画は予告編から見ると多少展開が違いそうだし、自分の想像をはるかに超えた映画の世界を堪能することもできそうなので、楽しめるのではないかと思っています。
盛大、風船、などにはフリガナが付いています。
テーマ:《魔女・魔法》<魔女や魔法使い、魔法の話をまとめて表示
感想と内容についてもう少し知りたい方はこちらへどうぞ。(ネタバレあり)
私のネタバレ用のblogです。
茶色の目「コララインとボタンの魔女」
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2010.01.14 Thursday
「おとうさんの ちず」 心の栄養
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年] 大人は感じることがあるかも。
ページ数 【31】
合計冊数【630】
蔵書状況:
「良い」と聞いて探しました。作者のユリ・シュルビッツの第二次世界大戦時の経験から始まる絵本ですが、内容は戦争の悲惨な生活の印象よりも、困窮した状況にあっても明るい希望が垣間見えるようなステキな本だと思います。
文章も短いし、ひらがなばかりで書いてあるので、この本の文を読み、書いてあることを理解するだけだったら、低学年や未就学児でも可能です。そうは思うのですが、まずは、戦争があったという状況を理解したうえで、文字にあらわされている以外で語られている部分を理解し、想像をめぐらせることができると、別の感動もあるのではないかと考えて 中学年以降にお勧めします。 もしくは、小さい頃に一度読み、世の中のことがいろいろわかるようになってから、あらためてもう一度読むと別の味わいを感じることができるので良いかもしれません。 全体としては楽しく明るい絵本になっています。
ひらがな、カタカナ。文字が多いページでも、1ページに30文字程度です。
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2010.01.14 Thursday
「船乗りサッカレーの怖い話」 モンタギューおじさんの第二弾
息子:2,3話読んでいるようでした
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年][中学生] 大人でも面白いですよ。
ページ数 【351】
合計冊数【629】
蔵書状況:
落ち着かない日々を過ごしています。2月すぎまでは更新をしないつもりだったのですが、書くつもりの本がたまってきたし、今日は時間がとれたので書くことにしました。 が、先ほど操作ミスで一度書いた記事をすっかり消してしまいました。(ToT)
もともと私はウッカリ体質ではあるのですが、今はミスが余計に多くなっているようにも思います。 皆様にも失礼がありましたらお許しくださいませ。m(__)m また、当分はいろいろと滞ることも多いかと思います。こちらも、お許しください。
さて、以降消えてしまった記事を書きなおします。
さて、以前書いた「
モンタギューおじさんの怖い話(記事にリンク)」の続編が出たと教えていただいたので、早速読んでみることにしたのがこの本です。前作とは全く別の設定で、今度は船乗りのサッカレーが同じように怖い話を次々に語ります。 ラストにちらりと モンタギューおじさんとの関連が感じられる部分があるかもしれませんが、完全に別の物語になっているため、2冊どちらから読んでも全く問題ないと思います。
小さな話がいくつか載っているのですが、ひとつひとつの話の最後に次の話に続ける導入部があるため、読むのは順番に読んでいくのが一番楽しめる読み方だと思います。また、読み手が大人の場合、目次は見ずに読み始めたほうが良いと思います。 私は日ごろは目次を見ずに読み進める派なのですが、この本は短編がいくつかつながっていることを知っていたので、読み始める前につい目次を見てしまったことで、最初の1つを読んだ時点で、ラストのオチの一つに気づいてしまいました。 目次を見なかったほうがずっと楽しめたと思います。なぜ気付いたかというのはあえて書かずにおきますね。
今私の印象に残っているおはなしは、イレズミ(日本が舞台)、ボートに乗った少年(挿絵もぴったり。ボートに乗った少年の様子がシンプルなだけに印象に残る)スクリームシャーの悪魔、黒い船 です。内容に関するコメントはネタバレしてしまうかもしれないのでひかえます。それにあまりここに書いてしまうと読まないほうがよいと上で書いた目次を書いてしまうことと同じになってしまいますものね。(^^)v
呪う、流すなどの漢字にはふりがながついています。本が苦手でない子ならば、中学年くらいから読める本だと思います。 中にところどころ挿絵がついているし、子供の好きな怖い話だし、ひとつひとつ小さな話の連続だし、全体的には一冊の厚い本だし、で、そろそろ本格的な本を読みだす子たちにぴったりだと思います。 段階的に読んで行くことで負担は少ないし、読み終わった後は 「こんなに厚い本が読めた!」という達成感を感じる子もあるのではないかな?と思います。
テーマ《オニ・ばけものの本》<オニ・ばけもの妖怪などの記事をまとめて表示
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2009.12.29 Tuesday
「妖精王の月」 ロマンチックなアイルランド
息子:読んでいません。
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]
ページ数 【267】
合計冊数【628】
蔵書状況:
妖精王の月 |
| O.R. Melling 講談社 1995-02売り上げランキング : 50087おすすめ平均 一生の宝物にしたい本のひとつです。アイルランドと妖精への愛が紡ぐロマンチックな冒険物語嬉しくなるほど、すてきなファンタジーです。Amazonで詳しく見る by G-Tools |
都会の若者らしい黒ずくめのファッションのフィンダファーは金髪の美しいほぼ大人になりかけた少女です。彼女はいとこからの手紙を古本屋を兼ねたすり減った赤い煉瓦の喫茶店で肩を震わせながら読んでいました。
「ここにかけてもいいですか」フィンダファーは、あいたテーブルはいくつもあるじゃありませんか、と茶目っけたっぷりに言いかけて、顔をあげた。言葉はのどで凍りついてしまった。それは、彼女が声も出なくなるような美しい若者だった。タカのように鋭く、しなやかな顔立ち、夜のように黒い髪と光の強い黒い目。彼女と同じように、彼も黒ずくめで、そのシルクのジャケットと細見のジーンズの組み合わせは、とっぴですてきだった。
<中略>
「前にお会いしたことがありました?」「まだ。きみは未来を思い出している。ありえないことじゃない。デジャ・ビュというやつだ。」それはしゃれた言葉だったし、魅力的な考えにきこえた。
って、もう。夢見がちな年頃の少女にはぴったりじゃないかと思うのですが、最近の子たちもそうかしら? 舞台はアイルランドです。私は一度も行ったことのない国ですが、こういう物語を読むと行ってみたくてたまらなくなります。きっとそこここに妖精がいてもおかしくないような遺跡があるのでしょうね。
はじまりは
タラの丘
そうして、
バレン高原へ、アイルランドへ行ったことのある人にはもっともっと楽しめる本かもしれません。
いえ、もしかするとこの本を読むことでアイルランドへ行きたいと思う人も多いかもしれません。私もその一人です(^^)
物語はロマンチックなファンタジーで、現代の人間の世界と遺跡をつなぎ目にした妖精の世界を行き来して進みます。残念だったのは、この本に夢見る年ごろに出あわなかったこと。たぶん今よむよりは数倍面白く読めたと思います。もちろん、今読んでも大変面白いですが。 映画化されると大人気になりそうな壮大なストーリー。小学校高学年から中学生くらいの女の子にお勧めです。
カナダの青少年がその年、一番おもしろかった本を選ぶルース・シュワッツ賞の1994年度受賞作だそうです。
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2009.12.22 Tuesday
「青い部屋」 わかってもらえない気持ち
息子:読んでいません。
母:[★★★]
オススメ:[高学年][中学生] 〜大人
ページ数 【213】
合計冊数【627】
蔵書状況:
「受験に出た」シリーズです。
重いテーマ。教育に厳しい父と気弱な母、天真爛漫な妹がいる小学6年生の主人公が感じる矛盾。そのうちに、体調がおかしくなりはじめ、原因不明の発熱、入院という経路をたどるというお話です。
一時こういった内容が盛んに報道される頃がありました。ここ数年はあまり見かけないような気がするのは私だけでしょうか。この本は私だけが読みましたが、読み物としては今一つの感があるものでした。何度も何度もメディアで取り上げられた症例の一つをさらりとなぞっただけのような、物事の表面だけをなでたような感があり、物語自体が典型的というか人物構成もあまりにも定型的という感じをうけ、結局、その域を出ていないような印象を受けたのです。 当時だったらセンセーショナルなものだったのかもしれません。1984年発刊のようです。 もっと踏み込んだものを期待してしまったから、こういう印象を持ってしまったのだと思います。
もしくは、私だったらこういう状況はあり得ないと思う気持ちが大きすぎて、私自身がこの本に対して素直な姿勢で向かい合っていないというのがあるのかもしれません。
なんにせよ、私としては、物語は物語として、現実の出来事は現実の出来事として把握することが多くて、もし現実の出来事を書くのであればその内容についてもっと深く掘り下げたものが欲しいと思ってしまうから、不満が残ってしまったのかもしれません。
入試に出た本を何冊か読んで思ったことは、その一部が面白いからといって、本全体が面白いとは限らないということです。ピックアップされている部分は大変に魅力的で先が知りたかったのに、全体を読んでしまうと、がっかりした経験も何度かありました。
羊、両脇などの漢字にはふり仮名がついています。
2000年 駒場東邦中 の入試に出たそうです。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
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2009.12.22 Tuesday
「旅のくつ屋がやってきた」 意外性で
息子:読んでいません。
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年][中学生] 〜大人
ページ数 【93】
合計冊数【626】
蔵書状況:
これも教えていただいた本です。表紙の雰囲気から、きっとほのぼの系の現代のお話だと思っていたのですが、私の予想とは別の意外や意外!な印象の本でした。 少しわくわくするような、忘れていた昔話をきかせてもらったような。 ラストや展開について、これも少し話したい気がするお話なのですが、このブログではネタばれしないようにしたいと思っているので書きません。
面白かったですよ。大人の私としては、いろいろなことを考えてしまいました。でも、きっと息子が読んだら ドキドキしながら読み進めるだろうなあ。
探す、命令などの漢字にはふりがながついています。ところどころ挿絵のある本です。
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2009.12.17 Thursday
「ザ・ギバー」 文句なくおもしろい
息子:読んでいません。
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生] 〜大人
ページ数 【264】
合計冊数【625】
蔵書状況:
この本の題名を教えていただいて、内容はお聞きしないままに読み始めた本です。でも、それが正解でした。もし、興味をお持ちの方は、アマゾンの書評も読まず、以下の私の説明も読まず、とにかく読んで見るのがオススメです。
冒頭は静かな日常からはじまりますが、その後自分の中に変化というか違和感というかを感じ始めたら一気に最後まで読まないと気が済まなくなるんじゃないかしら?
主人公はもうすぐ12歳になる男の子です。読む年齢としては、小学校6年生くらいが丁度よさそうですね。たぶん、息子が読んでも面白いと思うけれど、「リリース」というような普通の小学生にはなじみのない言葉が出てくるので、(それにも意味があるのですが)文章を読み慣れていない子には少し読みづらいかもしれません。息子はどうだろう。読み通せるかしら。表紙もシブイので、中学生になってから読んでも恥ずかしくないし、大人でも十分人混みの中で恥ずかしさを感じずに読める装丁だと思います。(^^)
本の楽しさを知っている子には大変面白い本だと思います。
内容については、書かずに置きますね。実はここのところ、なかなか本が読めなかった状況を救ってくれたのはこの本でした。久々に一気読みしてしまいました。それから、今の私にはとても教訓的に感じることもありました。(これは私限定なので他の方にはたぶんあてはまりません)それは、ネタバレブログの方に書こうと思います。
話は少しそれますが、この裏表紙に載っている本が、フリーク・ザ・マイティ(勇者フリーク)。これ、以前見た映画の原作本ですね。きっと。
この映画、好きでしたよ。 本の方も今度読んでみたいと思います。
追記:新訳がつい先日発売されたようです。一冊欲しかったので喜んでいます。
記事、彫刻、儀式、豪華、辞書など 難しいと思える漢字にはふり仮名があります。
感想と内容についてもう少し知りたい方はこちらへどうぞ。(ネタバレあり)
私のネタバレ用のblogです。
茶色の目「ザ・ギバー―記憶を伝える者」
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2009.12.17 Thursday
「半パン・デイズ」 大人へ、懐かしいあのころ。
息子:[★★★★]
母:[★★★★]
オススメ:([中学年])[高学年][中学生] 〜大人
ページ数 【427】
合計冊数【624】
蔵書状況:
主人公 ヒロシが、小学校入学直前から小学6年生になるまでの期間、1章ごとに独立したエピソードが書かれている物語(小説)です。
ここを以前からご覧くださっている方の中には、pon2は重松清が嫌いなんではないか?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。いえ、そんなことはないのです。この本の読後感はとてもさわやかでした。特に好きだったのは、第1章スメバミヤコ、小学6年生の男の子の気持ちに同化してしまいました。第6章ライバル ヒロシの気持ちの動きをはらはらと見守ると同時に ライバル、友達、いろいろなことを考えました。 第8章 アマリリス ヒロシの成長を感じ、エールを送りたくなりました。
そのほかの章それぞれも、大変面白いと思います。
この小説自体は、「小説現代」に連載されていたものらしく、重松清が子供向にかいたものではありません。でも、子供の年代が小学生であるということから、中学受験のニーズに合うため、受験頻出の物語文として有名です。 受験に取り上げられた物語は、子供も展開が気になるらしく読みたいと思うことも多いようです。息子も、今回「この本を読みたい」と言っていました。 しかし、大人向けの本を子供によませると、親としてはいろいろと気になる描写もあります。今回のこの本を読ませるかどうか、親としての判断は、第7章世の中を読んで見て決められるのが良いかと思います。このくらいだったらokと思われる方と、親が勧めるのは避けたいと思われる方両方あると思います。
ふり仮名はほとんどありません。 臆病、痕 など難しい漢字にある程度です。普通の大人向け文庫本と思えばよいと思います。(手元にあるのは講談社文庫なので、それをベースに書いています)
多くの学校で出題されています。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
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2009.11.12 Thursday
「ぼくはきみのおにいさん」 子どものころの気持ち
息子:[★★★]
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【97】
合計冊数【620】
蔵書状況:
息子の練習問題に一部だけが使われていてその部分を先に読みました。「このあとどうなったんだろう」と気になって気になって。
それで、図書館で借りてみることにしました。
やられました。 私が練習問題で想像していたような「このあと」の物語の流れでは全然ありませんでした。途中までは、「そうなのかな」「ほらやっぱり」と思いながら読んでいたのです。ところが、全く思っていたのと違う結末でした。
冒頭に、世の中の不思議な出来事が書いてある本について書いてあります。ふと昔のことを思い出すと、私も今考えると絶対にありえないようなことが本当に起こるのではないかと真剣に信じていた頃がありました。 大人になるにつれ、いつしかそういうことはあり得ないと思うようになっています。この本を読んで、いろいろな想像で取り越し苦労したり、怖がったりしていたころが懐かしくなりました。 もしかするとこの本は、大人になった私たちが読んで「そういう昔の時代があった」ということを思い出すのに良い本なのかもしれないなあ。なんて思いました。
今現在子どもの子が読むとどうなんでしょう。どんな風に感じるのでしょうか。
売店、固まるなどの漢字にはふり仮名がありますが、多くの漢字にはふり仮名がついていません。
2003年 駒場東邦中の入試に出たそうです。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
追記:息子もやっぱり、途中までの盛り上がりと結末の落差に驚いていたようでした。読み終わる前に私が感想を言ってしまったから少し息子の気持ちに影響したかもしれません。
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2009.11.12 Thursday
「雪窓」 おでんのようにあたたかい
息子:「★★★★]
母:[★★★★★]
オススメ:[低学年][中学年][高学年]
ページ数 【47】
合計冊数【619】
蔵書状況:
表紙裏には
「三角のぷるぷるっとしたやつください。」
とありました。とっても気になる表現。言葉のセンスが感じられます。
しっぽは、じょうとうの大筆みたいに、ふっさりしているのです。
この一言にもしびれました。
絵本にしては文章が長いのですが、ちっとも読み飽きません。次はどうなるんだろう。次はどうなるんだろうと思いながら読み進みました。中盤の冬の山の絵は深い黒に近い藍色と白の二色で書かれていて、その美しさが、おやじさんの思いと一緒に胸の中に広がりました。親としていろいろな思いが去来しました。
もしかすると、子供を本当の意味で自分にとってかけがえのないものとして、とらえたことがない人にはわからない感覚だろうなあ。ですから、息子が読むと、きっと楽しい楽しい物語だと思います。 もちろん、私も とても綺麗なお話であると同時にほっこり心が温かくなる楽しいお話でした。
読み手によって、いろいろな立場でいろいろな思いを感じることができる、素敵な絵本だと思います。 まだ読んでいませんが、たぶん息子も好きでしょう。
見開きに500文字程度の長めの文章です。 子雪、家族、舞う、などの漢字にはふり仮名があります。 そろそろ絵本を卒業しそうなお子さんにお勧めです。 もちろん大人にも。
追記:
息子と夫に読み聞かせしました。(私が読み聞かせをやりたくて、家族に勧めると、受け入れて聞いてくれますので助かってます) 息子と夫は いたるところで クスクス笑ったり、可愛い!とつぶやいたりしていました。 おじさんの思い出部分になったときに、息子は はっ!と小さな声を出し、息をつめていました。
読み終わった後に ふぅ〜と息をはくように、 「タヌキ、かわいかったねえ」という感想でした。 これで雰囲気わかるでしょうか?
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2009.11.09 Monday
「番号をどうぞ」 嵌る時期がありますね。
息子:[★★★★★]
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【195】
合計冊数【618】
蔵書状況:
読書のまとまった時間がとれない時期になってきた息子です。でも、そういうときに限って、何か関係ないことをやりたくなることはありませんか? 息子もどうやらそのようで、久々に星新一が読みたいと言い出して読みました。
以前は、「
きまぐれロボット(記事へリンク)」を読みました。
このショートショートという体裁が、時間がなくて落ち着かないときにちょうど良いようで、毎日少しずつ読んでいました。
内容はいつものように、短くて登場人物も2,3人、不思議な出来事があり、オチ(皮肉なオチが多いですね)があります。この本は、子供用に編集されていますので、難しい漢字にはふり仮名もあり、内容も親が気にすることなく子どもに渡すことができますし、なにより、星新一のショートショートはハズレがないと思います。私も、一時 星新一ばかり読んでいたころがあったなあと懐かしく感じつつ息子を見ています。
防音装置、回想、秘密など、読みにくい漢字にはふり仮名がついています。
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2009.10.29 Thursday
「天の鹿」 ゆったりとした展開で心にひびく
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【135】
合計冊数【616】
蔵書状況:
背表紙に魅力を感じて手に取ってみると、表紙がまた美しくてページをめくりました。安房さんの文章がすっと心に入ってきてどんどんとページを読み進んでしまいました。
雌鹿のなき声にそっくりの鹿笛は、山のむらさきの花ばなをふるわせ、すすきの白い穂の上をわたって、ひと山もふた山もこえたところにいる牡鹿を
と読んだだけで、心は山の中です。挿絵と表紙絵はスズキコージさん。これがすごく効いています。
ひとことでは言い表せない不思議で複雑な気持ちでこの本を読み終えました。もちろん、アマゾンの書評のような原罪というものも多少は感じましたが、他にもいろいろな思い。清十の思い、娘の思い、鹿の思い。 それぞれが組み合わさって深い感動になりました。私はこの本は大好きです。
看板、下駄、桔梗などの文字にはふり仮名があります。簡単な漢字にはふり仮名はありません。
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2009.10.27 Tuesday
「魔法の指輪」(ルイスと魔法使い協会) ローズ・リタ危機一髪!
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【198】
合計冊数【615】
蔵書状況:
ひとつ前の記事の、ジョン・ベレアーズ作のジョニーディクソンシリーズでは、ジョニーが生死の境をさまようことになり、友達のファーギーが教授と一緒にジョニーを助けようとする話でした。
こちらは、主人公のルイスは、ボーイスカウトのキャンプにでかけてしまったため、友達のローズ・リタがツィマーマン婦人とともに、行動するお話です。そうして、こちらはローズ・リタが生命の危機に遭遇することになります。
偶然ながら、主役がお休みのときに、その友達が大人と一緒に行動する話でした。
ローズリタは小学校6年生くらいの女の子で、ルイスの友達。ルイスのことはとても大切で仲の良い友達であるからこそ、今の関係がずっと続くことを望んでいます。ところが、周りの女の子たちは自分を追い越して だんだんと男の子に対して「異性」という認識を持つようになってきていて、ローズ・リタはそれに違和感を抱いていて迎合できないという、微妙な年頃の描写があり、昔を思い出して読みました。
同じ年頃で同じような気持ちを抱いている女の子にはものすごく共感できるものがあるかもしれませんね。
それに、この不気味な呪いも、結局はすご〜〜〜く昔の恋愛模様のなごりのようで、当事者であった ツィマーマン婦人にとっては過去のことであるのに、相手にとっては、長年の憎しみの感情の源だったというのも、よく考えてみると恐ろしいものです。
私には、ローズリタが自由を奪われたときの描写がすごくこわかったです。
網戸、刺繍などにはふり仮名が付いていますが、ほとんどの漢字にはふり仮名がついていません。
テーマ:《魔女・魔法》<魔女や魔法使い、魔法の話をまとめて表示
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2009.10.27 Tuesday
ジョニーディクソン 「魔術師の復讐」 ジョニー危機一髪
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【151】
合計冊数【614】
蔵書状況:
3話目は、ジョニーに呪いが及んでしまい、結局は友達のファーギーと教授の活躍になります。 舞台はどんどんおおがかりになってきて、私はとても楽しめました。
フード付きローブの化け物は描写も挿絵も不気味でこんなのに会いたくないなあ。とおもいつつ読みました。相変わらず謎解きはサッパリ糸口さえもつかめない私でしたが、教授たちが解いていく様子がスッキリとして気持ちよかったです。
中に出てきたウリムとトンミムって何だろう?と調べてみました。
モルモン教に関係する道具みたいですね。
濃紺、無愛想など読みにくい漢字にはふり仮名がついています。ところどころ挿絵ページもあります。
どうやら、翻訳されたものはこの3冊で終わりのようです。(初版が2005年)洋書を検索すると他にもありそうなので、面白いことだし、続きも発刊してくれると嬉しいのになあと思います。
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2009.10.20 Tuesday
「ジョニー・ディクソン どくろの呪い」 ハロウィンにいかが?
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【191】
合計冊数【613】
蔵書状況:
ジョニー・ディクソンの2巻目です。
1巻(記事にリンク)は謎解きの要素が強かったように思うのですが、2巻は最初から一気に不気味な物語に突入します。 狙って読んだわけではないのですが、ちょうど ハロウィンの Jack-o'-Lantern (カボチャ提灯)が出てきてこれが怖い雰囲気を盛り上げています。 いえ、ジャコランタンは今まで怖いと思ってみたことがなかったのですが、この物語を読むと大変不気味で怖いですよ。
1巻目を読んだときに気になった活字は慣れて別に気にならなくなりました。(いつもそうなんです) 先祖伝来、賊、吹雪など読みにくい漢字にはふり仮名がついています。 呪う 玄関など ふり仮名のない漢字も多くあります。
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2009.10.20 Tuesday
「黒グルミのからのなかに」 静かな中の存在感
息子:感想を聞くのを忘れています
母:[★★★]
オススメ:[高学年]
ページ数 【25】
合計冊数【612】
蔵書状況:
先日
しにがみと木の実(記事へリンク)のコメントで教えていただいた、もう少し高学年向けの絵本です。
絵は押さえた色使いで、静かな雰囲気がだたよっています。これの死神が、ものすごい存在感。静かな中の存在感が怖いほどです。淡色の中の圧倒的な黒の面積が効いていると思います。
私は絵本は字が少ない方が好きなのだと気が付きました。この絵本を読みながら、絵の美しさと 物語の字の多さがお互い良い影響を与えていないように思えてきてしまったのです。 絵なしで物語だけを聞かせてもらったらきっと面白いだろうになあ。 もっと文字が少なくて簡潔だったら絵をもっと味わえるだろうになあと。
でも、文字の多い絵本を読みたい人には丁度好さそうです。
見開きで100文字程度です。老婆、農夫、漁師村など、低学年では習わない漢字が使われていますが、ふり仮名は付いています。カタカナにはふり仮名がありません。
息子は最近私が借りてくる絵本に興味を持っていて、必ず読んでいるようです。面白いです。
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2009.10.09 Friday
「ジョニー・ディクソン ミイラと遺書と地下聖堂」 謎解き・冒険
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【191】
合計冊数【611】
蔵書状況:
ルイスと魔法使い協会の作者 ジョン・ベレアーズの本ということで読んで見ました。私はたいていこんな風に数珠つなぎに本を選びます。この本、本当に面白いです。冒険・謎解き、そうして大変怖い。映画にしても面白いだろうと思います。
ゲームでヒットした
レイトン教授と悪魔の箱(wikipediaにリンク)をもっと行動的にして、怖くしたような感じです。ただし、たくさんの謎を解くわけではないし、謎ときの主役は教授ではなく、主人公のジョンです。解く謎の数も多くの謎ではなく、大きななぞを1冊を通して解きます。
何より私が気に入ったのは、この謎ときです。子どものころから謎解きのある本が大好きで、きっとそのころ読めばもっともっと夢中になっただろうと思いました。息子はどうでしょう。きっと好きだと思います。
ところで、私には活字が気になるというヘンな癖があります。この本のフォントはこの本には合っているとは思うのですが、読み始めて当分は このフォントになれなくて気になってしかたがありませんでした。
この本は、内容的には中学年くらいから読めるとは思うのですが、炉棚、暖脚、緊張などの漢字にはふり仮名がなく、「羽目板張り」などある程度の語彙や、読みこなす力が必要となるように思います。 算段、奇抜、無謀などにはふりがながあります。
上で書いたレイトン教授と悪魔の箱はニンテンドーDSのゲームソフトです。家族皆で競いながら一生懸命やりました。パズルのような問題がたくさんで、楽しいゲームでした。
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第2巻の感想はこちら(記事へリンク)。
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2009.10.06 Tuesday
「ジュリエッタ荘の幽霊」 どの子どもも持つ普通のたくましさ
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]
ページ数 【177】
合計冊数【610】
蔵書状況:
幽霊というと、おお!来た来た。怖い話大好き!と思われる方もあるでしょうか。 ナチスの話と聞くと、悲惨な話かしら?と構える方もあるかもしれません。
読み終わってみると、ずいぶんと主人公の普通のたくましさが印象に残る物語でした。 私が言いたい「普通のたくましさ」ってどういうことでしょう。言葉をさがしてみました。 頑張って出す馬鹿力でもないし、特定の子だけが持っているような特殊な才能でもない。 つまり、子どもたち誰もが持っていると思える ”好奇心旺盛、元気で明るくて正しいものへ向かう気持ち”なのかもしれません。
私が読んだ戦争のお話はつらくて、苦しくて、悲しいものが多いのですが、このお話は、そこまで悲惨なものではありません。物が不足していたり、ドイツ兵がくることがあっても、それ以外の部分で生き生きときちんと生活があるようなイメージの話でした。
読み終わった印象はとてもさわやかで明るいのです。 ふと、テレビで放映される子どもたちの姿を思い出しました。 テレビのこちらから見ている私たちにとってみれば大変な状況なのに、子どもたちの明るくて屈託のない笑顔は、未来への希望を感じます。 このお話の主人公は普通の女の子、おてんばでも男まさりでもなく、本当に平凡な日常を語ったもののような印象が残りました。
ビトリット賞、ルニジャーナ・ラガッツイ賞を受賞した作品だそうです。県の夏の推薦図書にもなっていたようです。
イタリアとナチスというと、思い出すのは、この映画です。(これは以前にも書いたかしら。
こちらは、悲しさと明るさの微妙なバランスが素晴らしいと思います。
災難、頑固などの漢字にはふり仮名が付いています。小学校高学年にお勧めです。
2006年駒場東邦中学校で出題されたそうです。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
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2009.10.01 Thursday
「トモ、ぼくは元気です」 受け入れていくしかないこと
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年][中学生]
ページ数 【244】
合計冊数【609】
蔵書状況:
アマゾンでみつけたこの本、どうして読みたかったのか動機も忘れていましたが、読んで見ました。 泣きました。親の気持ち、主人公の気持ち。 可愛そうで泣いたわけじゃなくて、気持ちになりきっていました。 アマゾン評は2件ともほとんどネタばれですので、この本を読む場合は読まないのがオススメです。
生きていく中では、受け入れて自分の中で消化してゆくしかないこともあると思います。受け入れているつもりだったけれど自分がそれを消化しきれないとき、その消化できない自分の本当の気持ちに気付いたとき。 ラストは一歩踏み出した先の未来を予感できるお話です。
主人公は受験をする小学校6年生の男の子。時期は夏休みです。
本来ならば「必勝はちまき」を巻き、塾でライバルたちと一緒に気合の入った声を聞いているはずなのに、なぜかぼろい勉強机と古臭い本だなしかない部屋に突っ立っているのです。 そこから始まります。 テンポの良い物語展開で一気に読めます。
人と人とのかかわり。障害ということについて。家族。(&私の場合は母としてのあり方)などなど。子どもさんだけでなく、きっと親としてもいろいろと考えながら読むことができる本ではないかしら?と思いました。
読み終わってから、「この本、どこかで出題されていそうだな。」と検索してみましたら、やっぱりありました。 だんだん、どういう本が出題されやすいかという嗅覚が身についてきたようですね。(冗談です〜)
でも、そういうことを抜きにして、読み応えのある良い本だと思いました。
2009年甲陽中、岡中東大・医学部コースで出題されたようです。
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2009.09.30 Wednesday
「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」 オカンの足元にも
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]〜大人
ページ数 【】
合計冊数【608】別ブログから写しましたがしっかりカウントしました。(^^;)
蔵書状況:
入試に出る本カテゴリーを整理していて、なんとこの本が2006年の中学入試に出題された知りました。別のブログ(最近書いてないのですが)から記事を持って来ました。
■説明
リリー・フランキーの生い立ちから 題名の通り母と父との関わりなどを通して書かれた自伝?
■感想
「泣ける本」というのを聞くとどうも斜にかまえてしまって買おうと思わないのが最近の私のパターンなのだけれど、テレビの2時間ドラマで大泉洋と田中裕子の演技を見てから「原作も読んでみたいな」と思って購入した。
読みながら、テレビの内容と本の内容の差をみるにつけ、脚本家のうまさと、田中裕子の存在感を再認識した。 テレビの方はテレビの方で一つの世界が出来上がっていた。 それでは本はどうなんだ?と聞かれると、これもよかった。 テレビはオカンがほとんどありえないほどすばらしい人として認識できたが、本の方は実在の人物として存在感があった。そうして、まるで知り合いの話を聞いているかのように心に響いた。
この本には母の愛が詰まっている。
女手ひとつで息子をそこまで育てるということ。私には到底できそうもない。世では人を人とも思わないような犯罪のニュースが絶えないし、自分がラクや贅沢をするために人をあやめたり、陥れたりということが日々報道される。 男も女も働けといわれ、会社で働かないものには価値がないかのように値踏みされる世だ。 でも、たとえ、日々の生活に困らない程度のお金があったとしても、人が人らしい生活を送ることができる環境を作り出すことがそう簡単なものではないということをこの本を読むと思い知らされる。 家族にとって快適な生活は、収入の云々ではなく、母・妻の力量に依存するんだなあ。私は オカンの足元にも及ばないと自分のことを振り返った。
この本を読んでよかったと思う。
どちらかというと、中高生にお勧めします。
2006年に武蔵中で出題されたそうです。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
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2009.09.30 Wednesday
「西の魔女が死んだ」 西の魔女のように年がとれたら
息子:読んでいません
母:[★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]〜大人
ページ数 【】
合計冊数【607】別ブログから写しましたがしっかりカウントしました。(^^;)
蔵書状況:
入試に出る本カテゴリーを整理していて、なんとこの本が2006年の中学入試に出題された知りました。別のブログ(最近書いてないのですが)から記事を持って来ました。
■説明
まいは母の迎えで学校から家に帰ることになる。 母は英国人と日本人との混血。まいは黒に近く黒よりソフトな印象を与える瞳のママの目が好きだ。 「何があったの」「魔女がー倒れた。もうだめみたい。」 魔女とは英国人の祖母のこと。まいは、祖母の元で暮らした日々を思い出した。
中学生にあがったばかりの周りも自分も どう自分を扱ってよいか分からないほどもてあます時期、まいは学校へ行けなくなってしまった。
■感想
残念ながらデリケートなその時期からは少し遠く離れてしまった私は、息子もまた、今度はその時期にまだまだ遠い年齢であるために まいの悩みがあまり張り詰めては伝わってこない。
おばあちゃんのいい味も、ちょっともどかしくうまく伝わらない。(外国人であるということがそれを少し救っていると思う)ちょっともどかしい結果になった。
しかし、本の内容から少し離れて客観的にみてみると、たとえば 「おばあちゃん」のような 日々いきるためだけに生きている、そういう人とのふれあいは生きる意味を見失った人たちにとても重要な意味を持っているのではないかとおもう。
考えてみると、父親は家族の生活のため働くということが第一の目的になっているかもしれない。 母親も家族の生活の足しに働いている場合もあるかもしれないし、家族の世話をするために生きている部分があるかもしれない。もしくはこのまいの母のように、なんとなくまだ娘時代のわがままを残しながら娘と自分のウエイトを測り損ねてしまっているかもしれない。 お金や名誉や地位というもののために働くのではなくただ、生きるためだけに生きる。生きることを楽しむ。そんな忘れている生活を思い出すことが全ての基本なのかもしれないな。などと思ったりもした。
「西の魔女が死んだ」という題で、てっきりファンタジーなのかとおもいつつページをめくると、そこには
さらりとした文体の現在の日本が書かれている。ちょっとした違和感を感じつつ読み進んだ。
さて、読み終えた私は、おもったほどどっぷりと本のせかいに浸りこめなかったことを残念におもいながらも、ふと「西の魔女のように年をとりたいな」などと思った。
自然にさからわず、どっしりとしかし敏感にものごとをとらえつつ。そんなステキなおばあさんになれるだろうか。
2006年に日大二中・大宮開成中で出題されたそうです。
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2009.09.30 Wednesday
「博士の愛した数式」 数学はロマンチック
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]〜大人
ページ数 【】
合計冊数【606】別ブログから写しましたがしっかりカウントしました。(^^;)
蔵書状況:
入試に出る本カテゴリーを整理していて、なんとこの本が2007年の中学入試に出題された知りました。別のブログ(最近書いてないのですが)から記事を持って来ました。
この話、私はとても好きな話でしたが、まさか中学入試に出るとは。ビックリです。
■説明
家政婦をしながら息子(10歳)を育てている主人公の派遣先は、いままでに家政婦が替わった数をあらわすカードの裏の星の数の多さから、なにか問題がありそうなところだと予想できた。
面接のときから、風変わりな様子が感じて取れたのだが。。
■感想
映画になったり、ベストセラーになったりしたので、多くの人が名前は聞いたことがある本だと思う。私も今頃になって読んでみた。
いままで数字というものは私にとって面倒で、現実的で、ロマンの一かけらも感じることがないもので、愛情をそそいだり賛美したりする対象ではなかったのだけれど、博士の言葉を追うにつれて、博士が数字に心酔している様子、数学の面白さというのをこの本を通して垣間見ることができたようにも思う。
80分しか記憶を持たないエンドレスな博士の特殊な世界に飛び込んだ主人公たちが体験する小さななタイムスリップ感、異次元感。でも、その違和感をのりこえて、表面にみえていなかった博士の人間らしい感情や豊かな愛情に気づき、人と人との関わりが成立していく過程を通して、読者の私も一人の人(博士)の理解を進めることができたというやわらかな喜びを感じ、読後感は、ゆるやかな透明な水の中を流れていたような心地よいものだった。
記憶で書いていますが、途中博士と主人公の仲を邪推されるという流れはあるにはありましたが、重松清に比べれば子どもに私ても許容範囲の物語だと思います。 しかし、積極的に小学生に読ませるかというと、そうでもない本だったと思います。中学・高校生で読んだ方がムリなく味わえると思います。私としては、高校生以上推奨です。
2006年に国府台女子中で出題されたそうです。
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2009.09.30 Wednesday
「反撃」 愛すべき女子中学生たち
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学年]
ページ数 【219】
合計冊数【605】
蔵書状況:
いやあ、この話。好きです。本当に好き。
その理由は、ここのところ読んだ中学生の女の子が出てくる話と全く違っていたからかもしれません。記憶に残る中学生の出てくる話は、私の子供のころの体験とはずいぶんとかけ離れていて、読んでいて気分が悪くなるようないじめをしたり、想像つかないような下品な会話でもりあがっていたり、強烈に変わりものだったりというまるで、週刊誌やニュースでみかけるような人が主人公のものが多かったからかもしれません。 もちろん、ホロリとくるものやじんわりと その人の気持ちがわかる本もあり、それなりに感動したものもあるにはあったのですが。
この本は少し違いました。 同じように個性豊かで、それぞれこだわりを持った女子中学生たちが主人公ですが、いろいろありながらも自分なりの方向性を模索しているところが好きだったのかもしれません。
すっきりとした読後感があります。だから タイトルが反撃なのかしら。
人それぞれあるでしょうが、私は、男性作家が書いた女子中学生像よりも、ここに出てくる女子中学生像の方が(虚構ながらも)ずっとリアリティがあるように思えるし、好きです。特に好きだったのは、「いつかふたりで」と「さつきさん」
おっと、言い忘れていました。この本は短編集です。全部で5つのエピソードが入っているのですが、実はそれぞれのお話は少しずつつながっているんですよ。 そこがまた楽しくて。
緊張、雑誌、などの漢字および、読みにくい地名にはふり仮名がついています。中学生になることを意識しはじめた小学校高学年の子にも読めると思います。
素敵な話だけれど、どことなく入試向きな気もする。どこかで出題されているかしら?と調べてみたら、2009年 広大附属中で「いつかふたりで」(お!私が一番好きな話だ!)が、出題されたようですね。他にも2009年に奈良学院・ノートルダム女学院・六甲でも出題されているようです。 「いつかふたりで」 は「もうひとつの夏休み」という短編集にも入っているようです。
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2009.09.25 Friday
「壁の中の時計」(ルイスと魔法使い協会) ハラハラ ヒヤヒヤ
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【201】
合計冊数【604】
蔵書状況:
先日書いた
ルイスと魔法使い協会(記事へリンク)の第一作目です。お父さんお母さんが自動車事故で亡くなったと2作目で読んでから、「ハリーポッターみたいだな。その理由が1作目で語られるのかな?」 とおもいきや、1作目では孤児となったルイスが変わりもののおじさんのお屋敷を訪ねて行くところから始まりました。 このルイスのシリーズはホラーファンタジーと位置付けられているようで、じわじわとほどよく怖い雰囲気が特徴です。
主人公のルイスは太めの男の子で、友達も少ない気弱なタイプのようで、だからこそとんでもないことを引き起こしてしまうんですよねえ。読んでいる私は、「ああ、早くこうすればよいのに。」とハラハラヒヤヒヤでした。なんとなくはまってきたので、今後もこのシリーズを読んでみようと思います。
援軍、銃剣など読みづらい漢字にはふり仮名がありますが、故郷、舞台などふり仮名がない漢字の方が多いです。
テーマ:《魔女・魔法》<魔女や魔法使い、魔法の話をまとめて表示
シリーズ:《ルイスと魔法使い協会》<ルイスと魔法使い協会をまとめて表示
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2009.09.24 Thursday
「魔物の森のふしぎな夜」 シノダ! 推理も楽しい
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【251】
合計冊数【603】
蔵書状況:
シノダ!シリーズの第4弾です。出たのは知っていたけれど、読むのは今になってしまいました。今回はお父さんとお母さんが子どものころの出会いの物語です。物語に入っていけるかどうかというのは、その本を楽しめるかどうかにかかわってくると思います。あまり面白みを感じない本は最後まで物語に入り込めずに終わってしまったり、一生懸命入りこもうと努力してやっとどうにかなったりという経験もあります。 ここのところ、どちらかというと入りにくいものを読むことも多かったので、このシノダの冒頭にはやられました。
その夏、門前町を一つの事件がゆるがしていた。事件というのは、つまり、”まんだら子ども会”の主催する”夏の自然学校”のもうしこみ者数が、たったの三人だったということだ。
というこのひとことで、コミカルな本の雰囲気を伝えられ、なぜそれが事件になるのかという疑問に探究心を刺激されて すんなりと物語の世界にワープできてしまったのです。
やっぱり富安さんだわ。つかみはok。うまいです。
魔物の森、夏の自然学校、おまけに前作を読んだことがある人はお母さんは狐。お母さん方の親戚ももちろん狐だと知っていますから、そこまで分かれば物語はマンネリになってしまう場合もありそうです。私も気軽に読み始めていたのですが、中盤以降の謎解きには燃えました。う〜んそうだったのか。やられました。そういうことだったのか。
と、大変楽しい本でした。まだまだ続編が出るとのこと。楽しみに待っていたいと思います。
そうそう。今回も夜叉丸おじさんがお騒がせ虫なんですよ。
待機、質問、磁石などふり仮名がついています。このシリーズは、本が苦手なお子さんにもお勧めです。このシリーズが本好きになるきっかけだという人も多いだろうと思います。 初めて読む方は台一作のチビ竜からがお勧めです。↓のシノダ!のリンクで、シリーズをまとめて表示できます。
シリーズ《シノダ!》<シノダ! の記事をまとめて表示
作家:《富安 陽子》<富安陽子さんの本をまとめて表示
テーマ《オニ・ばけものの本》<オニ・ばけもの妖怪などの記事をまとめて表示
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2009.09.21 Monday
「京のかざぐるま」 幕末の子供たち
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【170】
合計冊数【602】
蔵書状況:
なまくら(記事へリンク)、
凛九郎(記事へリンク)と、吉橋通夫さんの本を読んで、気に入ったので、これも読んで見ました。幕末の京都の子供たちが主人公になったお話が7話入っている短編集です。どれもじんわりとした味わいのあるお話で、面白いです。 私は 「おけ」と「夏だいだい」が好きでした。 動乱の時代に巻き込まれてしまった子どもたちの戸惑いや、たくましさについて考えました。 特に「夏だいだい」は、せつない話ですが、素晴らしいと思いました。「夏だいだい」単独でしたら、5つ星です。
この夏だいだいは、2007年・フェリス女学院中学校で出題されたそうで、検索してみると
国語どうしてる?にヒットしました。リンク先のページの 問題・解答用紙 の文字をクリックすると、pdfの過去問を見ることができます。(夏だいだいの本文は著作権関係でしょうか、掲載されていません。設問のみ掲載されていました。)
この、「入試に出た」(勝手に命名)シリーズは、楽しみにしてくださっている方はないだろうと思っていたところ、先日メールをいただきまして、認識を改めました。入試に出る物語の中には面白いものも多いと感じていますので、細々と備忘を兼ねてこちらに記載していこうと思います。
1989年度日本児童文学者協会賞を受賞した本だそうです。
漢字にはふり仮名が付いています。ところどころに挿絵があります。
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2009.09.16 Wednesday
「くまとやまねこ」 大切な人の死
息子:感想を聞き忘れています
母:[★★★★★]
オススメ:[低学年][中学年][高学年]
ページ数 【48】
合計冊数【601】
蔵書状況:
昨晩、寝る前に突然息子が、「おかあさん。あの話。怪物が一人っきりの話。あれ、また読んでみたいな。今読んだら感想が違うかもしれない。」と言いました。「ん?どれ?
ひとりぼっちのかいぶつといしのうさぎ(記事へリンク)かな?」というと、「あ、そうかもしれない。」だそうです。
あいにくあの本は借りて読んだ本だったので、家にはありません。
代わりに私が読んだばかりのこの本を渡してみました。この本、ひさびさにじーんと心にしみる本でした。 大好きです。「自分のために欲しいなあ」と思った本です。
絵柄や装丁からすると女性向かもしれないなと思いますが、内容はしっかりとしたメッセージが込められているように思えました。
でも、詳しく書くのは控えますね。
箱、一曲など漢字にはふり仮名がついています。カタカナにはふり仮名はありません。 1ページの文字数は 60文字前後のことが多いですが、長い物語であることと、死に対するお話であること、時間や場面があちこち変わること、など 小学校に入る前のお子さんには少しわかりにくいかな?と思います。
冒頭に書いた息子のように、気に入った本をまた別の機会に読んでみて、以前の感想と今の感想を比較してみるのも私は好きですから、それもまた良いかもしれませんが、たぶんこの本が心に響くのは、人の死による別れを体験したことのある人(死による別れを理解できる年齢であること)かもしれないと思います。
テーマ:《死》<死についての本の記事をまとめて表示
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2009.09.15 Tuesday
「エリザベスは本の虫」 このタイトルだけでグッと気になるあなたは
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【32】
合計冊数【600】
蔵書状況:
ひとつ前のリディアのガーデニングと同じ作者の本です。商売上手のアマゾンさんの「この本を買った人は〜」リンクでついつい。
だって、この表紙の絵を見たらそりゃもう気になるでしょう。まるで少女漫画の1ページのようです。(昔こういうタイプの少女漫画を読んだりしましたよ。主人公はメガネで。。。)
こちらの文章は韻文で、最初のページなどは(よく知らないのですが)マザーグースを思い出しました。
ハンプティダンプティとか。
この本の展開は私にとって予想を上回る奇想天外さでした。少なくとも2回は 「え?!」と思いましたよ。
エリザベスの家の中の様子が身につまされます。本がお好きな方の中にはお仲間が多いのではないでしょうか。我が家も本の置き場に大変困っています。 息子が小学校を卒業したら、大幅に整理したいと思っているのですが。。。手放せないと思う本も多くて。。
来年春は頑張って片付けよう。<今から気合を入れます。
この日本語の題は私の好みです。 原題(THE LIBRARY)よりも私にとっては魅力的です。
韻文なので、苦手なお子さんもあるかもしれませんね。誕生、寮、荷物などの漢字は使われていますが、ふり仮名が付いています。カタカナにはふり仮名はありません。
1ページに50文字前後です。
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2009.09.15 Tuesday
「リディアのガーデニング」 イラストページが生きている
息子:読んでいません
母:[★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【34】
合計冊数【599】
蔵書状況:
The Gardener |
| David Small
Frances Lincoln Childrens Books 2004-07-01 売り上げランキング : 67752
おすすめ平均 本の内容と絵が完璧にマッチしています☆ 最後グッときました。 少女が生んだ都会版秘密の花園
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前から気にかかっていたのですが、ずっとそのままになっていました。洋書バージョンを知って、植物が好きな私は「読んでみたいな。」と思っていました。でも、日本語で出ているのは知りませんでした。 この作品は、1930年代のアメリカの不況時代を背景にした物語だそうです。 小学校中〜高学年くらいの年ごろのリディアの家の暮らし向きが良くなるまでの間、リディアは町のおじさんの家に預かられることになりました。そのリディアのお話です。
原題は 「The Gardener」です。
表紙裏からもう物語は始まっていますから、とばさずに見てくださいね。何より絵がとても素敵。駅についたリディアの様子を表す文字が1文字もないページが生きています。 リディアが出した手紙で内容が語られるわけですが、この手紙が実に惜しいと思えます。
私だったらこの活字を手書きにするか手書き風フォントにします。 もう一つ。 gardener というのは英語を日常話している人たちはどういうイメージがあるのでしょう。日本語の園芸家とガーデニングとはまたイメージが違うのでしょうか。日本語でのガーデナーとガーデニングというのは、プロとアマチュアの差があるように私は捉えていました。 小さな女の子の素晴らしい作業を一人前と認め、それに敬意を表して「園芸家」と呼ぶのだと思っていましたし、ガーデニングは私のような主婦が片手間にやるものだというイメージがありましたから、リディアの作業をガーデニングというのは妙に違和感がありました。(これは私にはそのあたりのこだわりがあるんだろうなと思います。) そういう点で、「ガーデニングのリディアと呼ばれる」という文中の表現に少し違和感を感じています。元の文はどうなっているんでしょう。気になりました。
でも、この絵本。ストーリーも面白いですが、特に無言のページが本当に素晴らしいです。機会があったらぜひ一度。
町角、追伸など、漢字は使われていますが、すべてにふり仮名があります。(月、日にはふり仮名はありません)カタカナにはふり仮名はありません。
手紙1通は、200文字程度です。
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2009.09.11 Friday
「闇にひそむ影」 ちょっと怖いよ
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【166】
合計冊数【595】
蔵書状況:
ルイスと魔法使い協会シリーズの2巻目です。一巻はまだ読んでいませんが、話が独立しているのでこの巻から読み始めても大丈夫でした。
いじめられっ子のルイスは、魔法使いのジョナサンおじさんと住んでいる。ルイスの両親は自動車事故で亡くなったからだ。(このエピソードがもしかすると第一巻にあるのかしら?)おじさんの家の隣にはツィマーマン婦人が住んでいる。彼女は魔女でおじさんよりも魔力が強い。そのルイスが巻き込まれた事件は。。。
というお話です。話のはじまりが 「まったり」としているので、そう怖い話ではないだろうと読み始めたのですが、後半は緊張する展開になりました。 ”魔法”と聞くと 絶対の力を持っているかのように思っていましたが、おじさんやおばさんの持っている魔法の力が、私の想像する魔法よりも弱くて、そこがリアリティを生んでいると思います。 自分が生活しているそのすぐそばに魔法が存在しているのではないかと思えてくる。そんな話でした。
不機嫌、離れる、魔法、帽子 など、ほとんどの漢字にはふり仮名がありません。
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2009.09.08 Tuesday
「両親をしつけよう」 親からみると心境複雑
息子:読んでいません
母:[★★★]
オススメ:[高学年]
ページ数 【205】
合計冊数【592】
蔵書状況:
お父さんの仕事の関係で新しい学校に引っ越してきたルーイは、「へんなところに引っ越してきたらしい」と感想を持った。周りは子供の才能を伸ばそうと勉強や習い事に必死の家庭ばかり。そうして付き合えば自分の子供の自慢ばかり。 そのうちに、両親が影響されてきて。。。という ルーイの視点で書かれた日記の体裁をとられた物語です。
親の立場で読むと思うことも多くて複雑です。誇張されているものの、そういう一面はたしかに身の回りでも目にすることがありますから。なにより、タイトルの「両親をしつけよう」の内容が 親からみるとそれじゃ解決にならないじゃない?と思う内容なのがつらいです。(これについてはオチはあるのですが)
友達のマディは言います。
「どこの両親もある朝、目をさまして、もう年だから、って思うものよ。」(略)
「そして、そこが危険なときなのよ。二人は自分に向かって、われわれは年をとったけれど、子どもはちがう、子どもにわれわれの夢を実現してもらおう、なんて思うのよ。子どもなら、われわれにできなかったことが、なんでもやれるって。」
みなさんもドッキリしましたか? 私はドッキリしましたよ。さすがになんでもやれるとは思ってはいませんが、でも子どもにはいつも未来を感じていますから。
全部、両親など、低学年で習う漢字にはふり仮名はありません。中毒、趣味などはふり仮名が付いています。
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2009.08.25 Tuesday
「なまくら」 じんわりと人情
息子:[★★★★★]
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]
ページ数 【225】
合計冊数【588】
蔵書状況:
面白いです! 久々のヒットです。表題作の「なまくら」のほか小学校6年生くらいから高校生くらいまでの年齢の子供たちが主人公の短編が7編入っています。丁度日本が開国した頃、急激な変化をしていく世の中の流れにはじき出され 生きていくのも大変になってしまった子どもたちが懸命に生きようと努力している中、ちょっとした挫折をしそうになったとき、近くにいる人の人情が温かで、またその情がべたべたしすぎない。過多でない。さらりと当然のごとくにサポートしている姿が大変さわやかです。
親が子を育てるのではなく、まさに”社会”が子どもたちを育てている図という感じ。誰もがいっぱいいっぱいの中それでも自分にかかわった子らに目を向けることのできる大人の姿にハッとさせられます。 今の世に必要なのはこういう関係なんじゃないかななどと、思ったりしました。 この本はフィクションなんですけれどね。(^^)
たぶん、大人も子供も読んで面白いと思います。 時代背景が分かった方が面白いと思うので、やはり登場人物と同じくらいの年齢の方にお勧めします。つまり小学校6年生から高校生くらい。+大人です。
途中、梶棒、人足、交替など、ふりがながついていますが、ついていない漢字の方が多いです。
(なまくら)鷗友学園女子中学・(どろん)2009年芝中学で出題されたそうです。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
野間児童文芸賞受賞作ということです。
追記:寝室に読みかけのこの本を置いていたところ、さっさと自分が読んでしまった息子です。「おもしろかった」と夫にも話していました。 短編なのも読みやすかったようです。 結局、夏休みの小感想文(原稿用紙1枚程度の宿題)はこの本からになったようです。 ぶっちゃけて言うと、”宿題をこなす”ための感想文であれば、この本は大変書きやすいです。数分ですぐ読めるし、”定型”で書けますから。(ただし、賞をとる作文ではありません) 息子は、「灰」を選んで書きました。 感想には含めませんでしたが、(ネタばれなので色を変えますね)「
紺屋は、もしかしたら染物の予定はなかったけれど、椿の灰を買うためにそういってくれたのかもしれないともおもったよ。」と話をしていました。
文庫でも出ているようです。
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2009.08.20 Thursday
「ナオミの秘密」 戦争について考えてみる
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【283】
合計冊数【585】
蔵書状況:
今朝のNHKニュースでは、水木しげるさん、ちばてつやさん等
戦争を体験したマンガ家たちが、戦争体験を描いたイラストを中国で展示する催しについて報道していました。 ところが、この展示会を開催するまでには、いろいろな問題があったのだそうです。中国の人たちに縛られて鞭で打たれている絵などが、「中国人の感情を刺激しすぎる」と却下されそうになったのだとか。地道な働きかけにより、展示会が開催されることになったとき、マスコミからは辛辣な質問が来たこともあり、主催者側はこの催しは失敗だったのかとおもったそうです。 展示を見た人たちの感想は二つに分かれたとのこと。年配の方が画面上で語った言葉は、「自分たちが始めた戦争だから、自業自得だ」という言葉でした。しかし、若い人が画面上で語った言葉は 「日本の人たちも苦しんでいたのだと
分かった。」という言葉でした。
戦争というのは、一般の人が戦争をしたいと思わなくても始まってしまうものです。そうしていやおうなしに巻き込まれていくものです。戦争を始めたいとはおもっていなかった一般の人たちが大きな被害を受けるのが戦争です。 そうして、敵味方と別れた双方ではこの被害は相手の国のせいだと憎しみを募らせていきます。 それまでは、お互いまったく傷つけようなどとは思っていなかった同士に憎しみが生まれます。
そんなことを考えました。
ナオミの秘密は、第二次世界大戦がそろそろ終わりそうな時期の話です。(アマゾンレビューには戦争が終わった後と書いてありますが、戦争は終わっていないけれど、連合軍がドイツの陣地に攻め込んだ頃という表記があります)
主人公のアランは、ユダヤ系の男の子。勉強は得意ですが、運動はあまり得意ではないようです。友達のショーンはカトリックの子ですが、毎日仲良く遊んでいます。 アランは、自分と同じアパートに引っ越してきた女の子(ナオミ)と出会いますが、アランを見ておびえる様子をみるとどうやら普通の様子ではありません。 ところが、アランのお母さんからそのナオミの相手をしてやってくれと頼まれます。
男の子の友達と母の頼みを天秤にかけた心の揺れがよく描かれています。結局母の頼みを断りきれなかったアランがナオミと接することで、ナオミの戦争経験が明らかになってきます。
中盤あたりで、ゼロ戦、ヤンキー、ハラキリ、カミカゼー という言葉が出てきて、アメリカの子供たちから見た戦争というのはどうだったのか?と考える機会になりました。
戦争が一般人の人生をいかにむしばむものか。この話はフィクションではありますが、多くのことを学びとることができると思います。戦争ですから勝ち負けがあります。でも、勝った方にも負けた方にも大きな傷跡が残るものだと思います。
戦争がしたい人は本当は誰なんでしょうね。
修理道具、神経質 などにはふり仮名が付いています。低学年で習う漢字にはふり仮名はありません。
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2009.08.20 Thursday
「ハリスおばさんモスクワへ行く」 モスクワの描写がリアル
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【392】
合計冊数【584】
蔵書状況:
ハリスおばさんシリーズの4冊目、作者のポール・ギャリコは1976年に亡くなり、この4冊目の出版は1974年だそうです。つまり、ハリスおばさんシリーズの最終巻です。
このロシアの物語でもハリスおばさんは知りあいを増やしてきましたから、本当はもっともっと活躍してほしかったのですが、仕方ありませんね。あとがきを見ると、翻訳者の亀山龍樹さんも途中で亡くなり、その後を遠藤みえ子さんが引き継がれたのだそうです。
歴史は苦手ですが、ロシアの歴史を振り返ると、第二次世界大戦後、1985年にゴルバチョフが冷戦を終わらせる前は、アメリカとロシア(ソビエト連邦)間は「冷たい戦争」と呼ばれていて、この本が書かれるちょうどその前ころは、ロシアの崩壊が傍からも垣間見える時代だったのでしょうか。
さて、この本を読んでいて、その崩壊寸前のロシア(ソ連)というのはこんなだったのかも。。と思いながら読みました。というのも、ギャリコさんのソ連旅行の描写が素晴らしく、まるで私も旅行をしているかのようにいろいろな珍しいものが目に浮かぶのです。 それに、町の様子と過去の遺産のアンバランスさや、ホテルの様子など 見てきたとしか思えないようなリアルさです。
さて、ハリスおばさんの活躍は相変わらずで、今回もお友達と二人のドタバタ珍道中。ものすごく気に入った名前があります。「きびわるばあさん」どんなおばあさんなのか、この一言で、目に浮かぶようです。 このシリーズに共通するのは古いコメディ映画のような味わいだと思います。
1.主人公の”ひとのよさ”がテーマの一つ。
2. 主人公の身の上は一般市民か少し経済的にひっ迫した人
3.日常無意識にやっていることが小さな笑いを呼ぶ
たとえば、
アパートの鍵貸します。とか、あなただけ今晩はとか。
映画とは違って、主人公はおばあさんですけれど、きっと映画にしたらこんな味わいの温かい映画になりそうに思います。
私は映画も大好きなので、最近ついつい映画のことを書いていますが、ロシアというと、大好きな映画があります。
ロシアハウスです。
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これもこのハリスおばさんと同じころ、まだ崩壊前の内側のロシアでの話で、ショーンコネリー主演です。これ、ジジ恋物語だと思うのですが、音楽も映画自体もとても好きです。(アマゾンの評はラストまでネタばれしているものがあるようです。見たいと思われる方はご注意を!)
最初にミシェルファイファーを見たときの大写しのショーンコネリーの表情を見逃さないでくださいね。これだけでその後の展開を物語っていると思います。(この役で ショーンコネリーってうまい! ただのアクションができる爺さんではない!役者さんなんだ!と思いました)
ああ、話がまたもやそれています。失礼しました。
水、五日など低学年で習う漢字にもふりがながついています。でも、この本を楽しもうとおもったら、ロシアのことなどが少しは分かっていた方がおもしろいかもしれません。今回は恋の仲立ちですから、やっぱり高学年以上の女の子にお勧めです。
シリーズ:《ハリスおばさん》 <ハリスおばさんの記事をまとめて表示
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2009.08.18 Tuesday
「ハリスおばさん国会へ行く」人脈も政界には必要
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【273】
合計冊数【583】
蔵書状況:
丁度選挙の話題が世の中に満ちている今、ちょうどこの本を読んで1ページ目で含み笑いをしてしまいました。以下のような場面です。
『あなたのご意見は』という、いろいろな問題について作家、弁護士、国会議員が意見を戦わせる討論番組で、
この大事な討論会で、国会議員のロナルド・バックル先生が、ことごとに他の二人をおしのけてしゃべりまくり、スクリーンを一人じめしたようなぐあいだった。
って、あるある。今の日本でもよく見かける光景です。 それを見ながら色々と茶の間でも政治について話したりするわけですよね。
で、つい、ここでハリスおばさんは 『あんたもわたしも楽しく生きなきゃ』というスローガンを思いついてしまい、家政婦で通っている政界の大物の前でそれを披露してしまったことから事件は始まります。
それにしても、ハリスおばさんの論は
政府がわたしたちを楽しく生かそうとしたことがありますかね。そこが問題なんでございます。おぼれかけている人間が、やっとこさでうきあがって、もうちょいのところで息がつけるというときに、やっこさんたちがひょいと手を伸ばして、頭を水ん中へつっこんでしまうんでございますよ。
と。今どこかの街角で行われている選挙活動で耳にしてもつい頷いてしまいそうな論です。
ところが、政界は今も昔も洋の東西、物語の内外を問わずに、魑魅魍魎の多いところでした。 今回はおばさんはその政治の世界の謀りごとに気付かぬうちに巻き込まれてしまいます。 ところがどっこい。 一介のお手伝いさんである アダ・ハリスさんの人脈をあなどるなかれ。。 と、いままでの巻で出てきた登場人物が次々と出てきて楽しいこと。 つまり、この本は
パリ(記事へリンク)、
ニューヨーク(記事へリンク)の二つの旅行のくだりを読んでから読んだ方がたのしめそうですね。
私はこの話が4つのお話の中で一番好きでした。次が「
パリへ行く(記事へリンク)」でしょうか。とはいっても、後半がとても残念です。
この本を読んで思い出したのは、チャンスという映画です。
庭師のチャンスの語る庭の手入れ方法があまりにも含蓄があるため、大物と勘違いされて、政治の世界に引っ張りだされてしまいます。
原作は、庭師 ただそこにいるだけの人
この本は子供用ではありませんし、私も未読です。でも、なんとも魅力的な題名と壮丁ですよね。アマゾンでは最初の数ページを読むことができます。
google(google booksへリンク)では今現在もう少し読める(立ち読み程度)ようです。
さて、話をハリスおばさんにもどさなきゃ。(^^;) 後半が残念なのは、読んでからのお楽しみということで。あまりにもたくさん語りすぎると本を読む楽しみが減ってしまうような気もしますから。私と同じ感想を持たれない方も多いかもしれませんし。
手紙、出る、早さなど、低学年で習う漢字にもふり仮名が付いています。挿絵はたまにありますが、字が小さめで文字数も多いので、中学年以上のお子さんにお勧めです。この記事内にある前作2冊を読んでからの方が人間関係が把握できてより楽しめると思います。
シリーズ:《ハリスおばさん》 <ハリスおばさんの記事をまとめて表示
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2009.08.18 Tuesday
「ハリスおばさんニューヨークへ行く」 終わりよければすべてよし
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【246】
合計冊数【582】
蔵書状況:
ハリスおばさんのシリーズは4冊あるのです。2冊目がこのニューヨーク編です。今回は、隣家の男の子のために、ハリスおばさんが、まさに”渡りに舟”の”八艘飛び”とも言えそうなアクロバティックな活躍をしてくれます。
冷静なお方は「それにしても、偶然が重なりすぎないかい?都合が良すぎないかい?」とお思いのこともあるかと思いますが、そう考え始めると、 「たまたま、外に出たらなぞなぞで聞かれた名前を小耳にはさんだ。」とか、「たまたま観光旅行に出かけた先で殺人事件が起こった。」とか、物語には、普通の人が普通に生活していたらありえないことがたくさんです。 その、ありえないところがまさに”たまたま”主人公の身に発生するところが面白いところでもあり、「自分にもそういうことが起こらないかしら」と妄想を膨らませるところが楽しいところであり、「まさか、そんなことが起こったらどうしよう」と恐怖に震えるところでもあり、全部ひっくるめて読書の楽しみにつながっているのだと思います。
ということで、このハリスおばさんニューヨークへ行くの巻は、まさにわらしべ長者。 転んでも次々に幸運が舞い込んでくるハリスおばさんですが、これはたぶん人徳にも由来しますね。 その飾らない善人ぶりでどんどんと知り合い(ファン?)を増やすハリスおばさんの活躍はやっぱり楽しいのです。
元気、声、知るなど低学年で習う漢字にもふり仮名が付いています。挿絵もたまに入っていますが、字が小さく多めなので、読書が好なった中学年のお子様にオススメです。
主人公は60歳くらいのおばあさんといえそうな「おばさん」です。男の子と女の子を比べると、女の子の方にお勧めかなあ?と思います。
シリーズ:《ハリスおばさん》 <ハリスおばさんの記事をまとめて表示
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2009.08.18 Tuesday
「ハリスおばさんパリへ行く」 最強のポジティブパワー!
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【255】
合計冊数【581】
蔵書状況:
「おもしろいわよ」と聞いて気になっていた本です。最近図書館方面に出かけることが多いので、借りてきてみました。
表紙絵の色使いが素敵で、書かれているおばさんがかわいらしくて親しみやすい印象です。この本は、復刊comで復刊されたもので、昔のデザインはまた違っていたみたいです。ネット検索すると見ることができます。やっぱり絵柄ひとつでイメージは違うものですね。
さて、冒頭から飛行機に乗り込んでときめいているハリスおばさんは、イギリスに住んでいる掃除とかたづけものをパートタイムでこなすお手伝いさんです。 話はどうしてその飛行機に乗り込むことになったのかという話に発展していきます。かいつまんで紹介すると、ふとしたきっかけで、パリのクリスチャンディオールのオートクチュールドレス(年収の何倍もの値段です)が欲しくなってしまったのです。オートクチュールのドレスなんて、この本を読むまでどうやって買うのか、私も知りませんでした。それにしても、ハリスおばさんはどうやら素晴らしい腕を持つお手伝いさんのようで、私も爪の垢が欲しいなあ。。などと思いながら読みました。
ハリスおばさんの魅力はお手伝いの腕だけではありません。お手伝いの腕を上回って彼女の人柄と純真さにつきます。たぶん、この本を読んだ人のほとんどがハリスおばさんが好きになってしまうだろうと思います。もちろん私もハリスおばさんが大好きになってしまい、おばさんと一緒に喜んだり悲しんだりしました。大人がこの本を読んだとき、彼女の純真さに惹かれるわけは、たぶん大人になるにつれてよくも悪くも心の中に封じ込めてきた思いや行動をおばさんがするりと自然に表現していく様に共感するからじゃないでしょうか?
そうして、ラストの、ハリスおばさんの芯の強さは、読んだ人に勇気と希望と、示唆を与えてくれていると思います。 物があふれて、多くの人がほしいものを手に入れることができる世の中に住んでいるからこそ、共感を感じたり、考えることも多いかもしれません。
子どもさんが読むと、たぶんかわいいおばあさんの、楽しい冒険物語になると思います。ファッション関係を主軸に展開している話なので、女の子にお勧めです。 息子は「洋服は機能的で快適なのが一番」という感じなので、ちょっとこの本は違うかな〜〜。と いえ、ファッションに興味なくてももちろん面白く読めるとは思います。
小さい、目、思いなど、低学年で習う漢字にもふり仮名が付いています。挿絵は全体にが入っていますが、表紙の印象に反して、字が小さくて多めの印象ですから、本に慣れてきた中学年のお子さんにお勧めです。敬体でなく、常体で書かれている点が子供向の本にしては不思議な印象でしたが、私はこれがスッキリしていてまたいい感じだと思いました。常体になれていないお子さんは読み始めは違和感があるかもしれません。
シリーズ:《ハリスおばさん》 <ハリスおばさんの記事をまとめて表示
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2009.08.10 Monday
「トムは真夜中の庭で」 タイムトラベル
息子:読んでいません。(なかなか時間がありません)
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]
ページ数 【345】
合計冊数【580】
蔵書状況:
以前ここに書いた
時の旅人(記事へリンク)をアマゾンで見ると、「この本を買った人は」と出てくるのです。ずっと気になっていました。図書館へ行ったついでに思いだして借りてきてみました。
たしかに、二つの物語は設定が本当によく似ていると思います。こちらは、弟が”はしか”にかかったため、うつらないように、親戚の家に隔離されたお兄さんが主人公です。 理由が理由だけに、外出も制限され(健康保菌者の可能性もあるため)退屈な毎日を過ごすはずでしたが、古い時計が13時を告げると、過去の庭に毎夜出かけることができることを知ります。
時の旅人よりもずっと身近で読みやすく、少し低めの年齢でも読めそうな感があります。ただ、息子は読むかしら?と考えるとどうもダメそうな気がします。私が子供だったら一生懸命読んだと思うので、女の子へお勧めです。 なによりもこの本の良いところは弟の存在が生きているところです。特に最後の頃のエピソードで、これはトムの空想の世界ではなかったということがはっきりとしてきます。そうしてラストにつながった後、お話が終わった後へと空想が広げられる設定がとても良いと思いました。
ロマンチックなのは、時の旅人、ハッピーな結末を望むならばトムというところでしょうか。
裏、人影などの漢字にはふり仮名が付いています。簡単な漢字にはふり仮名はついていません。
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2009.08.10 Monday
「銀河鉄道の夜」 親子でゆっくりと精読してみた
息子:[★★★★]
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]〜大人
ページ数 【202】
合計冊数【579】
蔵書状況:
この本は、私の母から息子へとプレゼントされた本です。もう2,3年前になるでしょうか。正直な私の感想は「息子は読まないだろうなあ」というものでした。実際最初の部分をちらりと読み聞かせしてみようとしたこともあるのですが、まったく興味を示さない息子でした。では私だけでも読んでみようと思って読みかけても、毎日せかせかと落ち着かない気持ちで過ごしている私は、この本のゆったりとした時間の運びと、あまりにも大きなテーマにくじけてしまいました。
もちろん、私は子供のころに読んだはずなのです。でも、不思議なことにこの本の印象は残っていません。むしろ大きくなってから見た 猫が主人公のアニメ映画の方がずっと印象深かったのです。
ところが、ひょんなことからこの銀河鉄道の夜を親子で精読することになりました。息子の国語力を養うために、利用している 日本語トレーニングの緑色上巻(たぶん5年生対象)がこれをじっくり読むというものです。
うちでのこの本の使い方は、親子二人でこの本を音読しながら問題を解いていくというものです。もちろん、間でヒントやボケをかましている男の子、女の子の部分も音読しますし、途中でお互いの感想を言い合ったりします。するとどうでしょう、あんなに退屈だった銀河鉄道の夜が、銀河鉄道の乗客としてカムパネルラと一緒に旅をしているような気になるのです。 一つ一つのエピソードの謎解きで、心の奥深いところまで呼び覚まされるような気がします。
大きな声では言えませんが、子どもの頃、読んだはずなのに決して印象にのこらなかったこの銀河鉄道の夜が息子と一緒に読みなおす機会が与えられたことで、とても心に残る物語となりました。テキストで切れ切れに読んできた文章をもう一度読みたいと思うとき、手元にポプラ社の文庫がありました。
銀河鉄道の夜は、このほかにも多く本になっているようです。
さっと検索してみると、岩波の少年文庫にもあるようですね。こちらは未読です。
ポプラ社のポケット文庫には、銀河鉄道の夜のほかに、おきなぐさ、めくらぶどうと虹、双子の星、ひかりの素足 が収録されています。
今回ふとしたことから関連性を感じたのが、白鳥座の伝説です。太陽神の子パエトーンが父の車を乗り回し、大火事を引き起こしたため、ゼウスは暴走する息子の車を止めるため、息子を雷で打ち、息子の体は川に沈んでしまう。友達のキュクノスは悲しみ、川でパエトーンの姿を探し求める。それを不憫に思ったゼウスはキュクノスを白鳥座に変え、天の川に置くことにしたとの話です。
たくさんの自己犠牲の話がちりばめられていて、宗教的な印象の強いお話です。派手ではないけれど、小さな強い光を冬の夜に放っている星のような強い美しさを持った話だったなあとあらためて思いました。作者のゆるぎない信念を感じるようなお話だと思います。
ポケット文庫は、燃える、照らすなどの漢字にはふり仮名があります。が、中学年が一人で読むにはどうでしょう。つらいかもしれません。お勧めは、ゆっくりゆっくり親子で数日かけて読むというスタイルです。私は高学年以上の子供さんにお勧めします。
息子は銀河鉄道の夜は、録画した映画で見たので、ストーリーを知っていたことと、教材として触れたことで敷居が低かったかもしれません。
テーマ:《死》<死についての本の記事をまとめて表示
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2009.08.05 Wednesday
「タイドプール」 矛盾がわかるから悩む
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]
ページ数 【235】
合計冊数【578】
蔵書状況:
ブログ移転話が出てから、「じゃあ、更新はどうする?」と考えました。「今更ここに書き続けても移動するわけだし。」と。でも、来年までの話だし、移行ツールも将来的に準備されるとのことで、とりあえずこのまま続けるしかない! と、ここに書くことにしました。
タイドプールは、どうして興味を持ったのか覚えていません。たぶん、本の検索をしたときに商売上手のAMAZONで「この本を買った人は、こんな本を買っています」と、出てきたのだと思います。
表紙を見るとオシャレでおとなっぽいビオラが並んでいるように見えるのですが、なんだかヘン。葉もなく串を土に刺したようにぐさぐさとビオラの花がたくさん 「突き立っている」という感じです。 (ビオラの花が顔に見えるよ。)と心の中でつぶやいて良く見ると本当に顔になっていました。
昔だれだったかな、パンジーやビオラの花はサルの顔にしか見えないって言った人がいたなあ。と思い出してしまいました。
大人っぽい装丁で(大人向けの本)とばかり思っていたのです。でも、ふり仮名がついているんですよ。子ども向けの本だったようです。第47回講談社児童文学新人賞佳作を受賞したということです。
主人公のえり子は、小学校5年生。母を亡くし、お父さんと二人暮らしです。そこに、マコさんという新しい母がやってきます。自分の世界に入ってきたマコさんへの異物感というのが、すばらしくよくわかる。マコさん自身は別にどこが悪いと言えないような人なのに、日々自分のテリトリーが侵されていくような、でも自分の感覚は理性では正当化できないものだと分かっているので余計居心地の悪さが生じるという過程がすごくうまく描かれていると思います。
話はえり子さんだけでなく、学校生活でのできごとも「ああ、こういう感覚、子供時代にあったなあ。」と過去のいろいろな出来事を思い出しながら読みました。
息子と比べ合わせてみると、この女の子たちはかなりおとなっぽいですね。息子たちはまだまだ子供子どもしているように思います。
平成20年度の駒場東邦中、平成20年度の洗足学園中学校の入試問題に出たようです。文句、拍手、枕などふり仮名が付いています。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
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2009.07.28 Tuesday
「ぼくはくまのままでいたかったのに……」 まきこまれたクマの悲哀
息子:読み聞かせしました
母:[★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]〜大人
ページ数 【32】
合計冊数【577】
蔵書状況:
(画像は楽天のものです。)
題名にひかれて手にとった本です。息子と一緒にページをめくると1ページめに素晴らしい秋の景色がひろがっていました。 息子は一言 「わあ〜。きれいだねえ」 私は文字を声に出して読んでいたので、絵をみていませんでした。息子にいわれてはじめて絵をみると、本当に遠くまで吸い込まれそうな素晴らしい景色です。
じっと見つめていたい景色でした。
ところが、その印象が素晴らしかったので、次のページには落胆がやってきました。マンガのコマ割りのようなページ構成で、見開きに4つの絵と4つの文が並んでいます。最初にインパクトを感じたのが絵だったので、1ページに1つの絵の方が良いのになあと不満に感じるようになってしまいました。 でも、絵本を作る立場になってみるとそれは難しいと思います。というのもかなり文が長いため、1ページに1枚の絵だとページ数が大変多い本になってしまうでしょう。その後も複数の絵で構成されたページが多く続きます。
文字の多さと、取り扱っている内容と、ピリリと効いている風刺はまさに大人向けの本だと思います。まじめな姿勢の本ですし、メッセージ性もあり、絵もとても魅力的なのですが、読み終わるといま一つの思いが残りました。 私は常々絵本というのは、絵と文の足し算ではないと感じているからだと思います。もちろん引き算であっては困ります。絵本は 絵と文の掛け算です。絵も文も無駄をそぎおとして双方寄りそうことにより、単なる絵と文の足し算を超越するものだと思っています。 その点において、この本は残念に感じてしまったのかもしれないと思いました。
しかし、この本は、「日本図書協会選定図書」「日本子どもの本研究会選定図書」というお墨付きがありますので、私の印象は「素人にはこんな風に感じる人もいる。」とお聞きください。
社長、工場、動物園など小学校で習う漢字にはふり仮名が付いています。カタカナにはふり仮名は付いていません。(しかし、作業ちゅう という漢字の選択は?? さぎょうちゅう か作業中ではないかしら。 機械や浮浪者は漢字なのに あかい(赤い)あき(秋)など はひらがななのも不思議です。)
文は長いページでは、見開きに500文字程度あります。文字のないページもあります。
locusではこの本の内容に触れませんでした。でも、内容的には考えさせられるものだったと思います。
感想と内容についてもう少し知りたい方はこちらへどうぞ。(ネタバレあり)
私のネタバレ用のblogです。
茶色の目「ぼくはくまのままでいたかったのに…」
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2009.07.28 Tuesday
「ぜつぼうの濁点」 シャレだけじゃない
息子:読み聞かせしました
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]〜大人
ページ数 【32】
合計冊数【576】
蔵書状況:
これも、メールで教えていただいた絵本です。
小学校の高学年以上を対象にして絵本を選ぶのはとても難しいです。特に読み聞かせ用絵本を探すと本当に困ってしまいます。内容的にその年代の子供たちに受け入れられるものであり、面白いものであることが必須ですが、文字ばかりだと読み聞かせというよりは、語り聞かせになってしまいます。たとえば、下のリンクのように、宮沢賢治の物語を絵本にしたものなどがありますが、それでは私が活動しているボランティアの持ち時間では読み切れないのです。また、一人で絵本を楽しむ場合はよいのですが、多人数への読み聞かせとして長文が書いてある絵本を選ぶと、同じ絵で長い物語が続くため、物語の流れに絵が付いていかず、どうも間がもたないような気もしています。
さて、話を戻して 「ぜつぼうの濁点」です。この本を中学生への読み聞かせで使われたとのことで、気になってさがしてみました。 ひらがなの国という ”ひらがなひとつひとつがくっつきあって意味をなしつつ読んで字のごとく暮らす国”の物語。その国で ”ぜつぼう”という文字にくっついていた 濁点の物語です。
文字はさほど多くない絵本ですが、高学年向けだと思える点はたくさんあります。まず、絵本にしてはたくさんの漢字がつかわれています。濁点、不手際 椿事 など。ふり仮名はついていますが、息子(小6)は、「椿事」の意味を知りませんでした。そういう観点で見ると、たとえば、「主たるべき」「連れ添う」「よるべない」など、テストに出そうな言葉のオンパレードです。(小学校高学年には絵本の鑑賞とは別の意味で勉強になるかもしれませんね)
さて、この手の絵本について、今まで私は手にとることが少なかったのです。というのも、有名な五味太郎のひらがな1文字の絵本が、時期をはずしてしまってまったく受けなかったというトラウマ(ウソウソ。大げさです)になっていたからです。
でも、最後まで読んで私は、ノックアウトされてしまいました。内容から結末はだいたい想像できるとおもっていたにも関わらず、ずーんと心に響く物語だというところ。大好きな本になりました。
難しい漢字が使われていると思います。低学年で習う漢字以外にはふり仮名がついています。1ページに40文字程度です。
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2009.07.27 Monday
「クローディアの秘密」 弟と二人のスタイリッシュな冒険
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]〜大人
ページ数 【238】
合計冊数【575】
蔵書状況:
新聞の書評で見つけて、「あれ?この題名前に聞いたことがあるぞ」と探しました。新聞で気になった説明の部分は、「クローディアが家出をして博物館の中に住む」ということです。 きっと博物館の中でいろいろなできごとがあるにちがいない。と思ってまるで映画のナイトミュージアムのような想像をして読み始めて、読めども読めどもそういうことがないことに半ば落胆していました。
「家出して博物館の中に住む」ってなんてすごい発想でしょう。考えつかなかっただけに、本を半分読んでもあまり進展のない話に、ちょっと飽きてきた頃、この話は 「博物館での家出生活」だけでなかったことに気付きました。後半は本の冒頭からの謎だった人間関係もはっきり分かってきて、まさに「ああ、そうだったのか」と。 ”等身大の冒険”ですが、その冒険は”等身大でありながら最大最強の冒険”かもしれません。最初から最後まで(本の題名まで)(※1)「ああ、そうだったのか」の連続で、と作者にやられっぱなしの本でした。
書評を見るとクローディアへの共感を書かれている方が多いです。私は弟の存在に注目。この弟、本当にいい味出しています。まさにクローディアとのペアにぴったり。 家出の相手を慎重に選んだクローディアのベストチョイスだったと思います。
たぶん、お母さん、娘さん、好きな人は一生大事にしたい書になる可能性が高いと私は思います。
この本はE.L.カニグズバーグのデビュー作で、同じくE.L.カニグズバーグの「
魔女ジェニファとわたし」(記事へリンク)と、この「クローディアの秘密」の2冊でその年のアメリカの児童文学賞であるニューベリー賞を争い、クローディアの秘密が受賞したのだとか。
夢、天使、指紋などの漢字にはふり仮名が付いています。低学年で習う漢字にはふりがなはありません。
(※1)原題は何だったのだろうと思って検索してみたところ、
From The Mixed up Files Of Mrs. Basil E. Frankweiler
だそうで、なんと本の題名は、翻訳者によるもの?だったようです。こちらも絶妙ですばらしい。
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2009.07.23 Thursday
「クラバート」 じりじりと主人公と同化して
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]〜
ページ数 【376】
合計冊数【573】
蔵書状況:
クラバート |
| プロイスラー ヘルベルト=ホルツィング 中村 浩三 偕成社 1980-01売り上げランキング : 15067おすすめ平均 いい!表紙の裏がネタバレ?!まるで真相の明らかにされなかった推理小説のようAmazonで詳しく見る by G-Tools |
新聞の書評で見かけて、気になって気になってしょうがなかった本です。ひとつ前の「
さようなら、葉っぱこ」(記事へリンク)と比べて主人公クラバートの心情が饒舌に語られることは本当に少ないのです。ところが、これによって、読者は 『物乞いと浮浪生活(禁じられている)』をしていたクラバートに一気に同化出来るのだと思います。 最初から6ページ目に
クラバートはしばらくのあいだ、霧につつまれた森のなかを、まるで盲人のように手さぐりで歩いた。
とあります。まさに読み手がこの本を通じて感じるのはこういう感覚ではないのだろうかと。
魔法のあやつる不思議な世界の下働きと同化した読み手は、とにかく出口を知りたくてどんどんとページをめくります。字も小さいし、そこそこの厚みの本なのに、読み始めたら一気によみおえてしまいました。 「この雰囲気は、私が求めていたものだ」という感覚と、「過去にこれを読んだことがあるような気がする」という気持ちがふつふつとわいていました。 奥付を見るとどうも読んだことはなさそうなのですが、この感覚は、私が大好きな本 「
小さい魔女」(記事へリンク)の作者と同じプロイスラーの本だからでしょうか。
ドイツの「クラバート伝説」を下敷きにしてプロイスラーが書いた本とのことです。さて、読み終わって解説を読んで見ると、物語の中で、私の印象に残った人物たちすべてが プロイスラーが原作と大きく変えた部分であったということでした。伝説をこんなに印象深い読み物と感じるのは、プロイスラーの力量があってこそなのだと、あらためて思いました。
この本、図書館から借りてきた本でしたが、私は自分用に欲しいかもしれません。 上のアマゾンリンクはハードカバー版ですが、子ども用文庫版(新書サイズ程度だと思います)も出ています。
ただし、こちらは上下2巻です。
悪態、飼料、断言などの漢字にはふり仮名が付いています。私が読んだ印象では、中学生くらいから上の年齢にお勧めです。男の子が主人公の話ですが、女の子も大好きになるような話だと思います。
ハードカバー版の裏にはプロイスラーのクラバートへの計画が書かれていたりと興味深いです。
テーマ:《魔女・魔法》<魔女や魔法使い、魔法の話をまとめて表示
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2009.07.22 Wednesday
「さようなら、葉っぱこ」 心の動き
息子:16章のみ、問題で読みました。
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【254】
合計冊数【572】
蔵書状況:
(2009.07.22現在絶版です)
息子が持って帰ってきた国語の問題は16章の「よそよそしい桔梗が丘の町」でした。私も息子もその前後が気になってしまい、本を探しました。 ところが、絶版。アマゾンでは今現在、古書が18万879円プラス送料です!!! 本当にびっくり。元は定価1100円なのに。 マニア垂涎の書なのでしょうか。(上のリンクからご覧になれます)18万円出さなくても、図書館で探せばきっとあるはず。私も図書館から借りてきました。
これを読んでいてふと気づいたことがあります。最近はやりの子ども向けの本(ゾロリもそうだし、マジックツリーハウス、その他ヤングアダルト向け本も)には、心情描写が大変少ないような気がします。今人気の本には、特に悲しみや深い精神的な苦しみを伴うような心理描写の話はほとんどみかけません。時代の流れなのでしょうか。
この ”さようなら葉っぱこ”の主人公ゆたかは、小学校6年生です。 彼の人生はある出来事から一気に変わってしまいました。自分に大きな後悔があり、新しい生活を受け入れることもなじむこともできない心理状態にある彼の心理の変化が、一番の読みどころの本だからこそ、その部分を問う試験問題に使われるのかもしれません。
物語の設定は、少し時代を感じるものですが、発行は1986年です。日本はバブル景気で浮かれていた時代ですから、その当時は受けなかったかもしれないなあ。不況の今読んで見るといろいろ思うところが多そうに思います。物語はファンタジーで、主人公が後悔を乗り越え新しい生活の一歩を踏み出す物語です。人それぞれ、読むときによっていろいろなことを考え気づきながら読むことのできる本だと思います。
モノクロイラストページが途中にあります。今日、葉などの漢字にはふり仮名が付いています。文章も漢字も難解ではなく、中学年くらいから読めると思いますが、心理描写が読みどころの本なので、子どもさんがそういうものを読み取れ、後悔やプライドや憎しみなど、主人公の心の変化を自在に感じ取れるようになったころが一番面白く読める時だと思います。私は主人公と同じくらいの世代の小学校高学年にお勧めします。
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2009.07.21 Tuesday
「かくれ山の冒険」 たしかに面白い!昔話のミックスジュース
息子:一部読んで聞かせました。読みたそうな顔していたなあ。
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【191】
合計冊数【571】
蔵書状況:
富安陽子さんの本を探しているとき、何度も何度もこの本の名前を目にしました。たいていは「かくれ山が一番おもしろかった」という感想でした。 気になってはいたものの、なかなか手にすることがなくて、やっと手にすることができました。
たしかに、ものすごく面白いです。特に昔話をたくさん聞いて育った人には堪えられない面白さ。まるでオールスターゲームのようです。導入部もあっという間ですから、本を読み慣れていないお子さんもあっという間に物語の中に入っていけると思います。
化け物が絡んだ困難を自分の力で乗り越えて自分の世界に戻ってくるというお話はたくさんありますが、この本の中盤の動物との関わりは まるで気のきいたアニメ映画のエピソードのように、読んでいてついついクスリと笑ってしまうような楽しさでした。
実際、読みながらくすくす笑っている私を見て、息子が寄ってきて、「何読んでいるの?」「ちょっとそこ、読んでみて」とリクエストがきて、読んでみると、息子もくすくす笑って面白そうにしていました。
数ページおきに絵があり、中学年くらいから読みやすい本になっていると思います。表紙の絵柄から、ずいぶん昔に発行された本だろうとおもっていたところ、後半で平成の年号が出てきてびっくり。 発行は2000年の秋でした。
低学年で習う漢字にはふり仮名がありませんが、閉まる、静けさ、窓などにはふり仮名がついています。
挿絵は富安さんご本人の絵だとか。お話だけでなく絵もお上手なんですねえ。そう言われて改めてみると、味のある素敵な絵でした。
そうそう。この話がお好きな方には、前に書いた
二分間の冒険(記事へリンク)もお勧めです。こちらは高学年向きかも。
作家:《富安 陽子》<富安陽子さんの本をまとめて表示
テーマ《オニ・ばけものの本》<オニ・ばけもの妖怪などの記事をまとめて表示
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2009.07.21 Tuesday
「ミラクル ファミリー」 おだやかな自然体のかかわり
息子:[★★★★] ピックアップして読み聞かせしました
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年][中学生]
ページ数 【165】
合計冊数【570】
蔵書状況:
少し前に書いた、
父のようにはなりたくない
との差を思いながらよみました。 今まで読んだ柏葉さんの本の中で、一番主人公が年上(中学生程度)です。
”父のようにはなりたくない”と同じように、中学生くらいの子どものいる家庭のひとこまが短編になって、9話入っています。柏葉さんの話らしく、動物や神話や言い伝えの世界がそれは自然に温かく日常生活につながっていて、「ああ、こういう世界観って気持ち良い」と感じました。ミラクル・ファミリーはまったく名前を聞いたことがありませんでしたが、私は”父のようには〜”よりもこちらの物語の方が好きだなあ。
特に好きなのが、「信用堂の信用」「父さんの宿敵」「ザクロの木の下で」です。本当は、中学生にじゃなくて、大人にお勧め。私は読んでいてなぜかじーんと目に涙がたまることが数回ありました。 悲しい涙ではなく、心が暖かくなるときの涙です。
小学校で習うような簡単な漢字にはふり仮名が付いていません。本をただ読んでいるだけだと、文字づらからは読み取りにくい描写もあり、日常のひとこまを書かれたストーリのみ追うと面白く感じないこともあると思います。登場人物の年齢も中学生程度から上ですし、小さなお子さんが背延びして読んでも、おもしろいところが良く分からない場合もあるかもしれません。高学年から中学生にお勧めです。本当は大人の人に一番お勧めなんですけれどね。
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2009.07.17 Friday
「ストライプ―たいへん!しまもようになっちゃった」 こんなになったらどうしよう
息子:[★★★★] 読み聞かせしました
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【32】
合計冊数【569】
蔵書状況:
こちらも、メールでお聞きした本です。この本は、前から存在を知っていました。縞模様の女の子の絵が強烈で印象に残っていましたが、強烈すぎていままで手にとることがありませんでした。
まず、読み始めて数ページめくったところで、ぼそりと息子、「わあ〜。こんなになったらやだな。」って、そうでしょうねえ。でも、不思議なことに私はそんなにいやじゃないです。 もし、ストライプ模様になったら、とりあえず病院に行って調べてもらって命にかかわるわけでなければ、そのままなんとなく受け入れちゃうと思う。ことによっては笑い話にしてしまうかも。やっぱり子供だからこそ、「こんなになったら、みんなからなんて言われるか」と思ってしまうものなんですねえ。それだけ皆がどう思うかということが重要だと思っているんですね。
さて、この絵本、「最初から結末が分かっているから」と、あなどるなかれ。私は内心「どうなっていくんだろう」と思いましたよ。
そうそう。この本に出てくる
リマ豆(ライマビーン)って世界一おいしいといわれているそうです{←「世界一おいしい」(?)ライマビーン、ほか豆いろいろ:採集生活(ブログ)さんへリンク}。
豆知識によると、
名前はペルーの首都リマにちなんだもので、日本ではライマビーン、ライマメなどやや名前に混乱がある。原産地は南米。世界中で食べられているのに、なぜか日本にはほとんど入ってこない豆らしい。
このリンクによると、模様が付いているのは、クリスマスライマビーンズというらしいですね。
Lima Beans の甘煮(HIROさんの アメリカひとり暮らし(ブログ)
ひらがな、カタカナ、漢字(ふりがなつき):紫・今度、叫びなど比較的難しい漢字が使われています。見開きに200文字程度のページなど、文字が多めで漢字も多めの絵本です。内容的にも中学年以上がお勧めです。
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2009.07.17 Friday
「たまごにいちゃん」 いくつになっても
息子:[★★★★★] 読み聞かせしましたが、その後自分でも読んでいました。かなり気に入ったようです。
母:[★★★★★]
オススメ:[3〜5歳][低学年][中学年][高学年][中学生]
ページ数 【28】
合計冊数【568】
蔵書状況:
先日メールをいただいて知り、どんな本か知りたくて知りたくていてもたってもいられなくなり、図書館から借りてきてしまいました。表紙では横向きに描かれているのが”たまごにいちゃん”です。 正面を見るとどことなく クレヨンしんちゃんに似た顔立ちなのです。 彼は、たまごから出たくなくてからをかぶって生活しています。
表紙だけ見ると年中、年少向けの絵本かな?と思いますが、思ったよりも字はたくさんあります。(どちらかというと保護者の読み聞かせに向いているかも) 作者の あきやま ただし さんは表紙裏に息子さんとのことを書いていらっしゃいました。
たまごのからをつけたまま大きくなったぼくの息子は、いつまでも赤ちゃんみたいに、あまえていたかったみたいです。でも5歳になって、・・・
とありますから、秋山さんが書かれたときには5歳のお子様について書かれたのかもしれません。今息子は小学校6年生。でもでも、まだまだ 卵のからをつけたままでいたい気持ちを抱えているようです。考えてみると、たぶん大学生になっても社会人になっても、一人前と言われて一人でなんでもやっていくことが怖かったり、自信がなかったりするものかもしれないと思いました。
読み聞かせしている最中、息子はなんとなくにやりと苦笑いのような表情で絵本を見、途中、卵のからが付いている場所を発見し、(私は気づかなかった!! つまり息子にとってもたまごにいちゃんはとても身近だったのでしょう)そうして、次の朝、ラストのページに書かれていた言葉をつぶやいていました。
次の朝にも思いだすなんて、たぶん印象強かったにちがいありません。
ひらがなだけで書かれていますが、70〜80文字書かれたページがあります。比較的文字の多い絵本です。
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2009.07.16 Thursday
「錬金術師ニコラ・フラメル」 双子の活躍するファンタジー
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]
ページ数 【433】
合計冊数【567】
蔵書状況:
テレビで放映されている鋼の錬金術師が好きな息子に、錬金術というと興味があるんじゃないかな?と私の独断で購入しました。
読みは当たりました。居間にぽんと置いておいたところ、新聞の下になっていたにも関わらず 「錬金術師?」導入を読んで「ニコラ・フラメルって実在したの?」と。
当分「学校で読む」と持って行っていたのですが、学校でも時間がなくて、なかなか読めません。私が失礼して先に読むことにしました。
上に貼りつけたアマゾンの内容からは、評価が低めにも見えると思いますが、落胆の多くは 題名と内容の差にあるようです。
この本は全6巻あるうちの1巻で、ニコラフラメルは脇役です。主役は、高校生の男女の双子。現代に住んでいる普通の人間です。第二巻目は昨年末(2008年)に出ています。
で、またもや、しまった!です。現在発刊中のものは買わないと思っていたのに、買ってしまった。。ニコラフラメルが2007年、2巻目が2008年となれば、順調に行って6巻目が終わるのが息子が中学3年の秋ころかなあ。 そのころまでこういう本を読むだろうか?
内容としては、錬金術というよりも、魔法が主になります。物語の展開は早くて、設定がダイナミックなので、映画になったらきっと面白いだろうと思って読みました。 シリーズは(The Secrets of the Immortal Nicolas Flamel) とあるので、後半で ニコラフラメルの秘密に迫る物語になってくるのかもしれませんね。
お読みになる方は、双子が主役のファンタジーであり、ニコラ・フラメルは脇役であること、ニコラフラメルの業績を書いた本ではないことを前提に読まれると良いと思います。
幹・巨大などの漢字にはふり仮名が付いています。下、見る、池など低学年で学習する漢字にはふり仮名がついていません。読んでいて気になったのは、報道、唾液、傲慢などの漢字はふり仮名付きで書かれているのに、 「かんする」→関する 「じつをいうと」→「実を言うと」などのひらがな表記です。”かんする”は何度もこの表記で出ていたのが気になったので、何か意図があってこのような記載になっているのだと思います。 今は漢字で書かないのが普通なのかしら?
テーマ:《魔女・魔法》<魔女や魔法使い、魔法の話をまとめて表示
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2009.07.13 Monday
「SOS!あやうし 空の王さま号」 イタチが目にうかぶ
息子:よんでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【138】
合計冊数【566】
蔵書状況:
最近、このヒキガエルシリーズに凝っています。スリルと躍動感に満ちた物語と、情景がすぐに目に浮かぶような描写力が魅力なのかもしれません。
それにしても、ウォートンは多才なカエルです。今回は、とうとう気球まで作ってしまいました。気球の素材も素晴らしいです。私はとても思いつきませんでした。そうして、その気球のおかげで、またもや冒険が始まってしまうわけです。今回はイタチが出てきます。いかにも悪そうないたち達ですが、じゃれあっているいたち達が目にうかぶようで、そうして、例の如く根っから悪い奴らではないんですよ。愛すべき悪イタチ達です。 途中の描写など、小学校での子どもたちの1シーンにかさねてしまい、苦笑してしまいました。そこが、児童書としてイイナと思います。 子どもたちにとっても親しみやすいのではないでしょうか。
白黒の挿絵がところどころにあります。(この挿絵がまた良い味なんですよ。) 動物、害などの漢字にはふりがながついています。中学年くらいにお勧めですが、高学年も、たまにこういう読むのが楽な本を読むとほっとするのではないかしら?
テーマ《カエルの本》<カエルの記事をまとめて表示
シリーズ:《ヒキガエルとんだ大冒険》 <ウォートンとモートンの記事をまとめて表示
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2009.07.12 Sunday
「フレディ 4 ハムスターとゆうれいの大作戦」 意外に!
息子:よんでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【189】
合計冊数【565】
蔵書状況:
4巻目だと知らずになんとなく表紙のかわいさにひかれて手に取ってしまいました。 表紙裏には
ゆうれい城の秘密 フレディが謎解きに大活躍!
ある日とどいた一通の招待状。でも、それはゆうれい城からの招待状だった!〜(略)〜
と書かれています。読み進んだときに、この物語は続きものだと気づいたのですが、4巻だけ読んでもとても面白い。 いえ、かえって4巻から読んだからこそ面白かったところもあるように思いました。1ページ目から緊張する場面が始まり、一気に物語の中にはいっていくと、思いもよらない話が展開するので、大変それがおもしろかったのです。(だから、その設定についてここには書かないことにしますね。でも、私と本の趣味が似通っている人はきっと楽しめると思います。)
オススメは前提知識なしにそのまま4巻から読み始めること!<邪道かもしれませんが。
翻訳本であるにも関わらず、まったく違和感ないスムーズな翻訳と、ところどこそにあるかわいらしい挿絵で 大好きな本になりました。 実は 続きとその前が読みたいです。(^^)
登場人物は子ども+大人+動物+?。 男の子も女の子も楽しめる本だと思います。
最初の数ページで、名探偵コナン顔負けの事件がはじまり、最後まで一気に読むことができますよ。
日曜日、自分などの低学年で習う漢字にはふり仮名はありません。途中ところどころに挿絵があります。 中学年くらいからお勧めですが、大人の私も大変楽しめたので、読書に疲れた高学年にもいいんじゃないかと思います。息子は今少し忙しいので、勧められないのが残念です。中学生になっても読むかしら?
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2009.07.08 Wednesday
「がまの油」 カエル好きにはたまりません
息子:[★★★★]読んでくれというので、読み聞かせしました。
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【32】
合計冊数【564】
蔵書状況:
前にも書いたでしょうか。私や息子はカエル好きなのです。絵本を物色していたら、実に魅力的なカエルにくぎ付けになってしまいました。 口上が絵本になっているなんて難しくないのかな?とよく表紙を見ると 斎藤孝さんの 「声に出すことばえほん」だそうです。
ページをめくるとすぐに、 「てまえ持ちいだしたるは、四六のがまだ。」のページのどーんとしたガマ。 かわいい! 魅力的ながまがえるがどのページにも迫力たっぷりでかかれていて、堪えられません。
息子には読み聞かせしたところ、静かに集中して聞いていましたね。もしかすると、高学年への読み聞かせに良いかもしれませんね。低学年の反応はみたことがないので、今度機会があったら読み聞かせてみたいと思います。
でも、言葉がわからなくてもこの絵があったらきっと引きつけられることだと思います。 だって、ガマの油売りの口上(実際は聞いたことはないけれど)も 子供が見たくて聞きたくて親を引っ張って聞いているという姿も多かったんじゃないかなあ。
言葉は、口上そのものなので、私も知らない言葉がたくさん出てきます。たとえば差し裏差し表ってしりませんでしたが、絵でわかりました。 そのほか てれめんていか まんていか などは知りませんが、たぶん当時口上を聞いていた人も知らない人がいたんじゃないでしょうか。
別冊で言葉の説明がついています。
漢字にはふりがなつき。
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2009.07.08 Wednesday
「だじゃれ レストラン」 寒くなるから夏に最適?
息子:[★★★] しけた〜という感じで読んでおりました。
母:[★★★]
オススメ:[低学年][中学年][高学年][中学生]
ページ数 【31】
合計冊数【563】
蔵書状況:
大きな絵本の谷間にひときわ小さな絵本がぽつりと。だじゃれレストランって気になる題名ですよね。 開くと何の前触れもなく始まるだじゃれが 1ページにイラスト1つだじゃれ1つのシンプルな作りです。
が、このダジャレ。ダジャレすぎて 頭の体操になってしまうものも多数(それは私だけ?) 思いついて 茂木さんのAHA!効果(^^;) 開いたとたんにクスリとわらったもの2つ。このダジャレは好きだな。 紹介したい気もしますが、それを書いたらおしまいなので、書けません。残念残念。
2ページ続きのダジャレと、後ろから2,3番目のダジャレをつなげて見るところが好きでした。
必ずしけること請け合いですが、しけたところがこの絵本の持ち味なのかも。
読み終わった息子はひとこと 「ダジャレストラン」の方がいいのに。ですと。なるほど。
ひらがな、カタカナが使われていて、カタカナにはふり仮名はありません。
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2009.07.08 Wednesday
「自由研究図鑑」 身近な不思議研究満載
息子:めぼしいところを拾い読みしていました。
母:[★★★★★]
オススメ:[低学年][中学年][高学年][中学生]
ページ数 【382】
合計冊数【562】
蔵書状況:
この間新学年になったかと思うと、もう夏休みの計画があちらこちらで聞かれるようになりました。あっという間に毎日が過ぎてゆきます。 夏休みといえば頭が痛いのが自由研究。毎年、夏休み前には 「今年は○○の研究をやる」と心づもりがあるわけですが、なぜか実際の研究はそれと別のものになってしまうことも多いです。
この本はまず巻頭に研究の基本が載っていて、その後ろのページは見開きに1つ程度の研究のテーマと研究の仕方がイラスト入りで載っているという素晴らしい本なのです。巻末には索引とともに、低学年から中学校まで 研究テーマの例もずらりと載っています。
この本を知ったときから欲しくて欲しくて。手にとって 「さすが福音館だ!」とつぶやいたりしました。 子供にとっては実用書ですが、大人にとっては妙にノスタルジーを刺激される なぜか手元に置きたくなってしまう本なんです。 自由研究って、やっている最中もそこそこ面白いですが、まとめははっきり言って苦行(模造紙に、間違い字なしにたくさんの文字を綺麗に書く必要があるから)ですし、脳内で「あれもやってみたいな〜」「これもおもしろそうだな〜」なんて思っているうちが一番楽しいような気がしませんか?
そんな(?)脳内系の方に大人・子供を問わず特にお勧めです。(^^)ちなみに私はそんな脳内系です。
さて、今年は簡単な調査を自由研究にどうかと親は勝手に思っていたのですが、今久しぶりにこの本を手にとって 面白そうなテーマをみつけてしまいました。 まあ、今年できなくてもまだまだ中学生まで使えるらしいですから。ほら、脳内脳内。
小学2年生くらいからならば、親が一緒にやることでこの中の研究もできそうに思います。小学1年生だと背のびしすぎかも? でも、背伸びも出来ればそれでヨシ! やってみると理科大好きな芽がぐーんと伸びるかもしれません。
漢字は大人用の書物程度のものが使ってありますが、さすが福音館。すべての漢字にふり仮名がついています。研究紹介ページは全ページイラストと文章です。
この本はシリーズがあり、
わくわくすること請け合いの冒険図鑑
遊び図鑑
工作図鑑
などあります。どれも魅力的です。
全部そろえるとボリュームがあるので、うちはとりあえず この自由研究図鑑を数年前に買いました。 次に買うとしたら、たぶん 冒険図鑑かな?
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2009.07.02 Thursday
「HOOT」 気になるふくろう
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]
ページ数 【381】
合計冊数【561】
蔵書状況:
HOOT |
| Carl Hiaasen 千葉 茂樹 理論社 2003-04売り上げランキング : 175267おすすめ平均 6時間25分の標準英語。多読の方に・・・夏休みの読書感想文にも最適?!Amazonで詳しく見る by G-Tools |
この本を手にとった理由は、またまた表紙が気になってです。表紙の真ん中にある目と青地に浮き出るようなHOOTという文字。
なんだろう?と思いました。
あとがきから、HOOTは梟の鳴き声だそうです。hootにはこのほかに『やじ』、『おお笑い』という意味もあるのだそう。
主人公のロイはスクールバスの中でいじめっ子(というよりももうほとんどゴロツキです。)にからまれている最中に ものすごい速度で走る同じ年頃の裸足の男の子を見かけて興味を持ちます。 その子のことが気になってしょうがなくなってしまいます。丁度時期を同じくして、近所の建設現場では 何が目的か分からない不思議な出来事が発生します。
こちらも
ひとつ前の記事HOLES(記事へリンク)と同じように、ジグソーパズルのように一つ一つのエピソードがラストに向かって組み合わさって一つの結末に向かうお話です。
こちらのお話は、HOLESに比べて主人公の心情が描かれている部分が少なかったような印象がありました。 私としては、HOLESの方が好きでしたが、それはもしかしたら私がこの本を保護者の目でしか読めなかったからかもしれません。
というのも、アメリカの学校というのはこれほどひどいところが多いのかしら?と冒頭で疑問を持ってしまい、それをそのまま引きずって読み終わってしまったからです。
以前 アメリカ下層教育現場
という本を読んで、驚いた記憶がよみがえって来ました。
実際は日本で書かれたいじめがテーマの本を読んでみても、実際は日本の学校皆が皆そういう学校ではないわけですから、虚構として読めば良いわけですけれど、母親としては、子供があざができるまで首を絞められたり、それを見て見ぬふりをする教育関係者が出てきたりすると心穏やかではいられません。<本筋からはずれた 良くない読書の典型ですね。
でも、同じ「いやなヤツ」を描くにしても、HOLESの方は人間として人格を書かれている(良くも悪くも)のに対して、HOOTの方はまさに理解不能で意思疎通ができないような まったく親しみが感じられない描かれ方をしていると思います。 まあ、トラブルの相手の多くは、いつも理解不能なものだとは思います。
こちらの本の良いところは、「あなたにも、ボクにもできるまっとうな優等生的対処方法」という身近なお話に出来上がっていることだと思います。 また、HOLESは、物語の展開上ほとんど両親と関わることがなかったのですが、こちらは舞台が自分の身の回りであるため、両親との関わりがHOLESよりも多く出てきます。その両親がなかなか良い感じなんです。(反面、どうしようもない両親も出現して、やり場のない思いも感じるわけですけれど)
質問、翌日などの漢字にはふりがなが付いています。楽しんで読むならば高学年からがお勧めです。
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2009.07.02 Thursday
「穴 HOLES」 絶妙の展開
息子:[★★★★★]
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]〜大人
ページ数【305】
合計冊数 前回カウント済みのため、今回カウントナシです。
蔵書状況:
前回息子だけが読んだと書いた本(記事へリンク)です。やっと読む機会に恵まれました。ええ、前回の記事のときに、買う予定と書いた本です、息子が手元に欲しいというので、買いました。
なぜこの本を読むのが遅れたかというと、私もこの映画(前回の記事にも書いてあります)を見たことがあったので、あらすじを知っていたのです。うちにはたくさんの未読の本があるので、あらすじを知っている本を読むよりは知らない本を読みたいと思っていたわけです。
では、なぜ今回この本を読むことにしたかというと、このあと書こうと思いますが、
HOOT(記事へリンク)という本を読んだからです。ふと、HOLESはどんな風な話だっただろうか?と気になったのです。
さて、読み比べ。 HOLES(穴)はそれはそれは面白く、話が巧みでした。HOOTもHOLESも同じような ストーリーが読むにつれて分かってくるジグソーパズル系のお話で、主人公も男の子なのです。でも、HOLESが面白いと思うのはナゼ?
ひとつには、心理描写がHOLESの方が巧みなのではないかと感じました。
主人公 スタンリー・イエールナッツは、運の悪さでは天下一。運の悪さは家系に由来するとスタンリーの家では言うのだそうです。 「豚泥棒のひいひいじいさんのせい」と、面白可笑しく。
その運の悪さが高じてか、スタンリーは更生施設に入れられてしまいます。そこでは日頃の生活からは想像のつかないような過酷な生活が待っていました。 でも、これまでの運の悪さで悪運になれているのか、スタンリーはパニックにおちいるでもなく、あくまで冷静になかば諦めながらその生活を受け入れています。
たとえば、施設でありがちな濡れ衣を着せられてしまったスタンリーは抵抗するわけでもなくその罪を着ることにして、監視に車に載せられ所長のところに連れて行かれます。
トラックの座席にすわるのは、いい気分だった。直射日光も避けられる。こんな場面だというのに、なにもかも気分よく感じられて、自分でも不思議だった。<略>スタンリーは、窓から吹き付けてくる風に、汗まみれのほてった顔を、うっとりとさらしつづけた。
こういう描写で、ぐらぐらと怒りに煮えたぎるでもなく、不運に打ちひしがれて鬱々とするでもなく、出来事を風のように水のようにさらりと受け入れているスタンリーについて、不思議に思う読み手の自分の気持ちがありながら、なんとなくスタンリーのことが理解できたような気持ちになってくるんです。
描写は、時間と空間をなんどもあちこちするわけですが、それが全然不自然ではありません。 そうして、読み始めたころには見逃していたことが、少しずつ頭の中でつながってくるのがまさに
茂木さんのAHA体験(wikipediaにリンク)のようです。
ストーリーの巧みさと、心情描写の巧みさでぐいぐいと読み手をひっぱっていくとても楽しい本です。
押す 握る 脇 などの文字にはふり仮名がついています。時間と空間が行ったり来たりする話なので、本を読み慣れていないお子さんだと、その状況を読み取るのが難しいかもしれません。物語を読み慣れたお子さんにお勧めです。でも、すべての謎が解けると 本当にスッキリすること請け合いです。
私は子供用の本は大きいサイズの方が好きなのでハードカバーを購入しましたが、今は文庫本も出ているようです。
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2009.06.29 Monday
「ウォートンとモリネズミの取引屋」 カエル界のインディジョーンズ
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【130】
合計冊数【560】
蔵書状況:
ヒキガエルとんだ大冒険シリーズと名前が付いています。それの5巻目がこの巻になります。以前書いた
ウォートンとカラスのコンテスト(記事へリンク) や、
火よう日のごちそうはひきがえる(記事へリンク)と同じシリーズです。 今回はヒキガエル兄弟なかのウォートンの冒険話です。
冬ごもりの前におばさんの家に出かける途中、ウォートンはやまねこに追いかけられている モリネズミに会います。その時はウォートンのとっさの機転で逃げることができ、モリネズミと知り合いになって別れました。 ところが、目的地のおばさんの家についてみると、おばさんは謎の失踪をしている。 さて、おばさんはいつからいなくなったのか。どうしていなくなったのか。どこへいったのか。 ウォートンは探しはじめて。。。というお話です。
いつもながらにテンポの良いお話で楽しく読めました。このシリーズ、読んでいるとクセになりそうに面白いので、シリーズをまとめて表示できるようにしようと思います。
雑草、調べる、追うなどの漢字にはふり仮名が付いています。ところどころページにはモノクロの挿絵がはいっていてこの挿絵がまたいい味をだしています。 小学校中学年向けだと思いますが、読書力のある子ならば低学年くらいから読めるかもしれません。私が読んで面白いくらいなので、高学年でも動物の話が好きな子にお勧めです。
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シリーズ:《ヒキガエルとんだ大冒険》 <ウォートンとモートンの記事をまとめて表示
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2009.06.27 Saturday
「透明人間」 怖いのはむしろ悪意の方
息子:読んでいません
母:[★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【200】
合計冊数【559】
蔵書状況:
ずっと買ったきりで家にあった本です。今日はしょっぱなから完全に横道にそれた話になってしまいますが、買ったきっかけは数年前にDVDのリーグオブレジェンド を見たことです。 この映画はよく知られている物語の超人的な主人公たちが力を合わせるという話で、当時息子と一緒に見て楽しんだ記憶があります。(※1)
それで、そういえば主人公たちは知っているけれど、本来の話は読んだことなかったな。。と、考えて、読んだことがなかった透明人間、ドリアングレイ、ソロモン王の洞窟あたりをまとめ買いしていつものようにそのまま読まずに・・・。
今日とりあえず透明人間を読みました。読みながら思いだしたのはこれもまた映画 インビジブルです。(※2)たしか、あの映画はものすごく後味が悪かったなあと。 「透明になった人がもしも悪意を持ったら」という話でした。
そうして、この透明人間。HGウエルズ作ですから、舞台もずいぶん古く、今だったら電話で物事が済むところをメイドに手紙を持たせて伝えるしかないというあたり、時代を感じます。透明人間の悲哀を感じる物語なのかとおもっていたところ、インビジブルほどではないにせよ、結局人は透明になれば悪意に染まっているような話でした。
前半は透明なことでまきおこった事件が書かれていて、少し展開が遅く感じます。透明人間の告白あたりから少し面白くなってきます。
この物語を読んで、物語の筋からはずいぶん離れてしまいますが、世の中が便利になるにつれ、ものの処理もスピード化され、本の展開も知らず知らずに早いものを好むようになってきたのかもなあと思いました。 今の子供たちがこれを読むとどう感じるのか?きになるところでもありますが、今のところ息子はこの本を読む気配がないので、感想をきくことができなくて残念です。
私はフォア文庫で読みましたが、偕成社文庫の方が、表紙絵がかっこいいですね。私が読んだフォア文庫は1991年第1刷のものでした。偕成社文庫と訳はどう違うか気になるところです。
偕成社文庫の表紙絵は佐竹 美保さんですね。私にはかわいい絵柄のイメージが強い佐竹さんですが、この表紙絵はその時代に引き込まれるような感じで、物語にすごく合っているような気がします。
フォア文庫はところどころ挿絵があり、怪人、空間などの漢字にはふり仮名が付いています。 中学年から読めると思います。偕成社文庫もたぶん同じような年齢をターゲットにしているとは思うのですが、未確認です。
テーマ《オニ・ばけものの本》<オニ・ばけもの妖怪などの記事をまとめて表示
(※1)リーグオブレジェンド
(※2)インビジブル
今はブルーレイでもでているようですね。
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2009.06.22 Monday
「レイチェルと魔法の匂い」 舞台は地球に
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年][中学生]
ページ数 【286】
合計冊数【558】
蔵書状況:
ひとつ前のレイチェルシリーズの2巻目です。冒頭で驚いたのは、前のイスレアから帰ってきたレイチェルが、魔法を持ったままであったということです。なおかつ、その呪文たちは、レイチェルの中で自己主張してレイチェルの意思とは無関係に動き始めています。お母さんはそんなレイチェルや弟、それからレイチェルと弟が連れ帰った人たちを普通に受け入れて、普通の生活がはじまっていました。
それから、対する魔女たちの中にも魔女たちの世界があり、そこには肉親に対する感情が存在すること。これも意外な気がしました。
一巻目と同じようにスピーディですが、一巻目を読みながら 雪の女王やナルニア国を思い浮かべていた私は、二巻目の舞台は地球でありながら、新しい印象の物語を感じました。前作よりも、展開が面白くなってきたと感じました。私としては、弟の活躍がもう少し欲しかったけれど、新しく登場したキャラクターも今後楽しみな存在となりました。
3巻完結のこの話のラストは次の巻への導入で幕をとじます。ここまで読んだらきっと3巻目を読みたくなることでしょう。舞台がイスレアのような空想の地から身近な場所に変わったことも新鮮な魅力になっていると思います。 次の舞台はどこでしょう。
余談ですが、私はこのシリーズの挿絵が好きです。今回の表紙には蛾がたくさん描かれています。息子に「あ、お母さんが苦手なオオミズアオが描かれているね」と言われてはじめて気付いたのですが、雰囲気のあるきれいな表紙絵です。一巻目から引き付けられる絵でした。イラストは
堀内亜紀さんだそうで、日本人だったのですね。意外でした。こんなに魔法の物語の雰囲気にぴったりで。
攻撃・魔女・痛いなどにはふりがなが付いています。読書力のある子は中学年から読めると思いますが、高学年以上が対象年齢だと思います。
テーマ:《魔女・魔法》<魔女や魔法使い、魔法の話をまとめて表示
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2009.06.18 Thursday
「レイチェルと滅びの呪文」 はやいっつ!!
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【289】
合計冊数【557】
蔵書状況:
ずいぶん前に購入してそのままになっていた本です。読み始めて最初に思ったのは、著者のクリフ・マクニッシュさんの頭の中にはどんな魔女が描かれていたのか? 私には文字面はわかっても 魔女の顔をリアルに頭の中に描くのが難しかったです。
冒頭部分にあるので、引用しても本の印象は変わらないと思いますので、引用してみますね。
血のように赤い肌。刺青でふちどられた目。
ここまでは容易に想像できますね。
そして歯は四組もある。ヘビのようなゆがんだ口の中に二組。
このあたりもまあどうにか想像できます。
口の外側に二組。
だんだんわからなくなってきます。
ずたずたにさけたチューリップの花びらみたいな鼻の穴
これもまあ想像できます。
骨で縁取られた魔女の三角まぶたが、大きくひらき、そりかえってほお骨の下で止まった。
このあたりからだんだんそれぞれの部品を統合して頭の中に顔を描くことができなくなってきてしまったんですよ。おまけに後半書いてありますが唇が4組あって。。ということは、上の記述とつじつまをあわせるとすると口の中に唇があるってことかしら??とか
ま、わからないものはそのままにとにかく グロテスクで不気味な魔女ということですね。
読み終わって全体を通して感じたことは、良くも悪くも展開が早いということ。そうして、あっという間に通り過ぎて行った物語のようだということでした。それから、子どもたちの万能感が良く表れているなあと懐かしく思い出しました。子供のころに、自分のまだ気づいていない才能があるんじゃないかと、あればいいなあと、(たとえば魔法とか)思っていたころがあったなあと懐かしく思い出しました。
たぶん、「なんでもできそう」と思っている年頃の魔法の好きな子にはすごく好まれそうな気がします。 展開も早いので今どきの子には読みやすいのではないでしょうか。(昔ながらの展開が遅い物語はだんだん好まれない傾向もあるみたいです。世の中から受ける刺激の多さと反応速度の速さが影響しているのでしょうか)
たぶん、地下室のページの先を読み終えたらラストまであっという間に読めると思います。
私としては、2,3ふむふむと思ったことがありました。が、これはネタバレになりそうなので、久々に茶色の目の方に書こうかしらと思っています。
寝る、革、壁などにはふり仮名がついています。読書力のある子は中学年から読めるでしょうが、高学年以上の子にお勧めします。
テーマ:《魔女・魔法》<魔女や魔法使い、魔法の話をまとめて表示
感想と内容についてもう少し知りたい方はこちらへどうぞ。(ネタバレあり)
私のネタバレ用のblogです。
茶色の目「レイチェルと滅びの呪文」
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2009.06.16 Tuesday
「ウォートンとカラスのコンテスト」 大冒険で温かい
息子:読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[低学年][中学年][高学年]
ページ数 【144】
合計冊数【556】
蔵書状況:
以前読んだ
「火曜日のごちそうはひきがえる」(記事へリンク)の7話目、最終作です。実は1作目があまりにも面白くて印象に残っていたので、次作以降を敬遠してしていました。一作目に比べて面白くない話だったら残念だと思っていたのです。
今回自分で置いたそのハードルを越えて最終巻を読んでみることにしたのは、7巻も続いているということはやっぱり面白いんではないかと思ったからです。
2匹のカエルとなると、
ガマくんやカエルくんたちと本当にかぶってしまうのですが、余韻の多いガマ君たちに比べてこちらは登場人物が生き生きとドラマを繰り広げるところが少し違うと感じるところです。私はまったりとしたかえるくんがまくんも好きですが、元気一杯のウォートンたちの冒険はまったく印象が違っているところが大好きです。
さて、今回は、おじいちゃんの金時計にまつわる冒険。意地の悪そうなカラスが表紙にもあります。カラスたちに奴隷にされそうになったウォートンたちが繰り広げる冒険です。スピード感に満ちた展開は一作と変わりませんし、読んだあととても暖かい気持ちになるところも一作と変わりません。私はラストのおじいちゃんが良かったなあ。オススメの一作です。
磁石 時計などの漢字にはふり仮名がついています。低学年で習う漢字や、カタカナにはふり仮名はありません。ところどころ挿絵があり、読書力のある子なら低学年から読めるかもしれません。
テーマ《カエルの本》<カエルの記事をまとめて表示
シリーズ:《ヒキガエルとんだ大冒険》 <ウォートンとモートンの記事をまとめて表示
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2009.06.11 Thursday
「くたばれ かあちゃん」 夫婦道? 親子道?
息子:読んでいません
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年][中学生]
ページ数 【269】
合計冊数【555】お!5が揃いました♪
蔵書状況:
先日
「ぼくがぼくであること」(記事へリンク)の記事を書いたときに、煮炊王さんからコメントで教えていただいた本です。
この本。いいですねえ。 私は読んでいて テレビドラマの
夫婦道を思い出しました。ひとそれぞれ俳優さんの好みもあるし、ドラマは好きき嫌いがまた別れるところだと思いますが、うちではこのドラマをかなり楽しみにしています。
どうしてこのドラマが好きなんだろう?と改めて考えてみると、古臭さを漂わせた家庭のドタバタでありながら、それぞれ悪態つくことがあったとしても、本当は家族がお互いの個性を認め合い、相手を思いやっているところではないかと思います。忘れていた何かを思い出すような心和む気がするんですよね。
この本もそんな感じ。お父さん、お母さんというより、とうちゃん、かあちゃんがぴったりくる家庭でのひとこまが温かく楽しくおもしろく描かれています。エピソードごとの短編形式になっていて、全部で12話入っています。ソファに寝転んで気楽に1話ずつ、ふふふと笑いながら読むのがいいかも。
多少古い設定もありますが、楽しんで読めると思います。主人公は6年生なので、私としては6年生にお勧めです。
文庫という冠がついた本ですが、れっきとしたハードカバーの本です。 鏡台・亭主などの文字にはふり仮名がついています。
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2009.06.04 Thursday
「死を食べる」 事実に向き合う
息子:[★★★★]
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年][中学生] 大人
ページ数 【35】
合計冊数【551】
蔵書状況:
何気なく見つけた本でした。子どもも小学校の中、高学年くらいになってくると、食物連鎖とか、生き物は生き物を食べて生きているなどということは常識として知っています。けれども、動物が死んでからのその先を本当に時間をかけてみたことのある人はたぶんそういないのではないかと、ふと思いました。
もちろん、私もあまり目にすることはありません。
カメラマンの著者は、動物の死を観察し続け、時間経過とともに写真に残します。それがこの本です。 たとえば、動物が死んで少しして、ダニが沈みゆく船から逃げるネズミのごとく(これも本当なのか都市伝説なのか?)どんどんと逃げていくということは聞けば当然のことながら初めて知りました。
幸いなことにこれは写真集であり、臭いは感じることができません。たぶん、こういうところに遭遇したら、それなりの環境とかなりの決意がなければ最後まで観察することは不可能だろうと思いました。 さて、本来当たり前のことだけれど、目をふさいで通っていたことについて、写真で見ると、不思議に気持ち悪いというよりも知らないことを知る好奇心の方が勝ります。 そうして見ているうちに、この世の中で行われてきている当たり前のこと=自然の摂理がなんだかものすごく崇高なもののような気がして、感動してしまいました。 私の心の中では、今年有名になった「おくりびと」と同じくらいの感動がわき起こっていました。
内容が内容だけに苦手な子もいそうですが、子どもたちの中には、興味を持ち、この本が好きだという子も多いのではないかと思います。よい本だと思います。
漢字にはふり仮名がついています。
追記:息子はかなり真剣に読んでいました。もちろん知識としては小学校高学年なので知っていることは多かったと思いますが、引き込まれるものがあったのだと思います。
テーマ:《死》<死についての本の記事をまとめて表示
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2009.06.01 Monday
「屋根の上のサワン」 孤独感
息子:[★★★★] 屋根の上のサワンのみ読みました。
母:[★★★★★] 屋根の上のサワンのみ読みました。
オススメ:[高学年][中学生] 大人
ページ数 【】
合計冊数【550】 1冊にカウントしてしまいました。
本という体裁でなく、息子用の国語の問題として読みました。
息子が、「お母さんに、この話を読んで欲しいよ。ひどい人の話がかいてあるよ」と言うので、サワンを読んだことのない私は、息子が学校に行っているうちに「どれどれ?」と読んでみましたところ、なんという孤独感でしょう。さびしくて涙が出てしまい、心の奥にしんと静まった静寂が残ったような気がしました。
帰宅した息子に 「ねえねえ、ひどい人の話って本気で言ってた?」と聞くと、まあ、そこまでじゃないけれどねー。と息子。
でも、思いなおしました。 小学6年生でここまでの孤独を想像することができるんだろうか? こんな一人ぼっちの世界は想像もできないんじゃないだろうか?と。少なくとも、息子はここまでの孤独は生まれてからこれまで感じたことはないと思います。
国語の問題であったことから、「じゃ、一緒に読んでみようか」という話になり、ゆっくりゆっくりと二人で話し合いながらよみはじめました。 中盤になったころから、無口になってきた息子、「うん。うん。」とひとりで言葉にならない声を出しています。泣いているんじゃないだろうかと思うようなうつむきかげんの息子は、やっと主人公の孤独に気付いたようでした。
読み終わった息子は、「ああ、こういう話、もっと読んでみようかな」と言いました。 おかしくて、陽気で、楽しい話ももちろん読書の醍醐味です。 調子よいお話もスカッと胸がすいて気持ちが良いものです。 でも、こういうサワンのようなお話は冬の湖を見たあとのように、ぴんと張り詰めた思いが心にのこるものですね。
本を探すと短編集しかみつかりませんでした。今度購入してみようと思います。(私と息子は国語の問題で見たので、上の本とは別ものです。)良い話なんだけれど、うちの子を基準にしてよいものかどうかという懸念はありますが、小学6年生にはちょっと早いかと思います。(うちの子がKYなだけかもしれません。)精神的に発達してきて、孤独感が分かるようになってきた頃がお勧めです。
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2009.05.28 Thursday
「泣けない魚たち」 夏の日の記憶
息子:[★★★★★]最後の物語は読んでいません
母:[★★★★★]
オススメ:[高学年][中学生] 大人にもお勧めです。
ページ数 【218】
合計冊数【549】
蔵書状況
面白かったです。12歳。小学校6年生の夏。読みながら小学生のころの夏の日、自然の中で遊んだことを思い出して、ドキドキしてしまいました。 今、レビューを書こうとアマゾン検索して、一件も感想が載っていないことに驚きました。 こんなに面白いのに!。
文庫本版もあるようですが、こちらもレビューなし。むむ?なんででしょう。
話は昔のことです。今の子たちはこんな遊びはできません。だからかしら?でも、重松清だって古い話ありますよね。。
最初に載っている短編「かいぼり」は、国語の問題で一部だけみかけたことのある話でした。息子は、その後の展開が気になっていたようです。前々から聞きたかったことを息子に尋ねてみました。
「ねえねえ。お母さんがこういう本を読むときには、『昔はそうだったんだね』と思って読むことは多いよ。でも、まったく同じ経験はしていなくても、自然の中で似た経験をしたこともあるから、身近な話として感じるけれど、息子の場合はこういう話を読んだときどんな感じがするの?」
すると、やはり同じように「昔の話」として認識するのだけれど、自分の経験に照らし合わせて本の中で疑似体験をしているような感じなのだそうです。
息子としては、自分が体験したことがある ハゼ釣りや、ニジマスつかみどりなど、そういうことを思い出しているのかもしれません。
本を読んで、子供のころを思い出して、自然の中で遊んだことを思い出し、せつないような懐かしさを感じてしまった私は、子供が小さいうちに 自然の中の経験をたくさんさせることが本当に宝だと、読書から離れて考えてしまいました。 この本。大好きです。
内容的には小学校高学年向けだと思います。が、ほとんどふり仮名がありません。読書の習慣のない子にはちょっとつらいかもしれません。
追記:息子、あっという間に泣けない魚たちを読み終わりました。「おもしろくておもしろくて止まらない。」と読み、そうして「最後は泣けた〜〜」だそうです。久しぶりにこんなに面白い本を読んだと言っていました。 たしかに、読み始めてから食いつきが良かったのは、
夏の庭(記事へリンク)以来です。たしかに、夏の庭も泣けない魚たちも、私もものすごく印象に残り、読んで良かったと心から思える本でした。
2009年の浅野中・栄東(東大選抜)で出題されたそうです。
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
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2009.05.18 Monday
「魔女モティ」 家族って
息子:読んでいません。
母:[★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【185】
合計冊数【548】
蔵書状況:
やってしまいました。なんだか聞いたことがある題名だなと思いながらもつい手にとってしまいました。すると。。。前に読んだことがありました。 まあ、こちらには書いていないので、これを機会に感想を書いておくことにしました。 こういうこと、よくあります。 たいてい手に取る本はどこか私が気になる要素をもっているようで、それがタイトルだったり表紙絵だったりするわけなのです。以前一番落ち込んだのは、文庫本を物色していて買った本が家にあった時。そういうときは何度かあるのですが、しかもその文庫本がまったくおもしろくなくて推理小説だったとき。そうして、冒頭を読んだだけでは筋を思い出せず、読み進むにつれて、何となく犯人を知っているような気になり、結局犯人がわかるところで、「なんだ!この本読んだことがある。おもしろくなかったんだった」となったときでした。
その点、この本は、「
霧のむこうのふしぎな町」や 「
ドードー鳥の小間使い」の 柏葉さんの本で、良い意味で柏葉さん風の話で、家族の温かさを再確認するような思いで読むことができました。
主人公の紀恵は小学5年生。今日は誕生日の日なのに、お母さんはすっかり紀恵の誕生日を忘れてしまっているようで、マヨネーズを買いに行くことで喧嘩をしてしまいます。 自分は誰からも必要とされていないのではないか? と思ったりしてしまうのです。
息子を見ていると、私が小さい頃とは全く違っているので、これは男女差なのか、はたまた兄弟がいるといないの差なのか、それとも、性格の差なのか分からないのですが、実は私、母に叱られた時など、自分の必要度を計ってみたい思いに駆られたことがありました。だから紀恵の気持ちはよくわかります。
でも、日常に埋もれてしまってつい誕生日を忘れてしまう母のこともたしかにわかります。そういえば、母の日はこの間だったわけですけれど、あれほどテレビで「母の日」と言っていたにもかかわらず、我が家は 私も含めて家族全員が母の日を忘れていました。テレビが「昨日は母の日でしたが〜」というのを聞いて思い出したくらいです。 もうすぐ夫の誕生日が来ます。忘れないようにしないと。。
話がいつものようにそれましたね。
息子のまわりを見てみても、女の子はやっぱり早く大人っぽくなるようで、反抗期も男の子よりも早いようにも思います。母の至らないところにも目が行きやすく、チェックも厳しいのだとか。
でも、本当は、自分の不完全さを知り、お互いの不完全さを受け入れるところから大人って始まりますよね。反抗期の女の子が読むとどんな風に読めるんだろうな。。と思いつつこの本を読みました。
表紙裏のクロワッサン島がとっても魅力的。手に取られることがあったら、ぜひ開いてみてください。
どうしてこの本を読んだという印象が希薄だったのか、気になって考えてみました。たぶん、魔女のモティが魔法を使って大活躍という話じゃなく、普通の女の人みたいだったからではないかしら?
(たまに、ちょこっと魔法は使いますが) それはそれでほのぼのとする柏葉さんの味ではあります。
玄関、蔵氏、地震、天井などの文字にはふりがながあります。
一番お勧めは4年生から5年生の女の子へかな?
テーマ:《魔女・魔法》<魔女や魔法使い、魔法の話をまとめて表示
作家:《柏葉 幸子》<柏葉幸子さんの本をまとめて表示
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2009.05.13 Wednesday
「またたびトラベル」私の足はエジプト型
息子:一話よみきかせました。[★★★]くらい気に入っていたようです。
母:[★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【151】
合計冊数【547】
蔵書状況:
猫は実際には飼ったこともないし、とりたてて猫が好きという私ではありませんが、なぜか猫の絵にはひかれるものがあります。
またたび と書かれていて、この表紙。ムラムラとよみたくなってしまいました。 プロローグから始まり、6つのお話があり、そうしてエピローグで終わる短編集です。みなまたたびトラベルを介した旅のお話です。
どのお話も、温かくてゆったりしていて心地よいお話でした。
少し疲れたと思うときに大人が読むのもよさそうです。
ほとんどの漢字にはふり仮名がついているし、文字も大きいので中学年にお勧め。私個人としては女の子は、きっと気に入ると思うのですがどうでしょう。 今日は息子が「疲れた」と言っていたので、さきほど「まったりした話だけれど、聞く?」と、この中の最初のお話をよみきかせてみました。 わりと楽しんで聞いていたようです。(本には好みがありますから、息子が好きでも他のお子様も好きかというとそうはいいきれませんけれど。。(^^))
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2009.05.12 Tuesday
「夜の神話」アンキが一匹
息子:読んでいません。
母:[★★★★★]
オススメ:[中学年][高学年]
ページ数 【331】
合計冊数【546】
蔵書状況:
前に買った本を読みつくそうキャンペーン続行中です。たつみや章さんは息子が大好きな作家です。 それでネット購入したのですが、購入した頃は息子は中学年でやっとそこそこ本を読み始めたころだったので、この本の文字が小さ過ぎたのです。そういう理由で、この本はそのまま本棚で眠っていました。
主人公は小学校6年生の男の子。どうやら勉強ができるタイプらしいです。
ぼくは佐藤や井上にまけたくないから、ぜったい有名一流大学一発合格って決めて、中学だって附属にいくつもりで、いっしょけんめい勉強していたのに。
なんて、今の環境に不満タラタラです。 でも、内心小さな不安が宿っています。お父さんと別れて お母さんと二人でおばあちゃんの家に来ているのです。その理由を知りません。
ぶつぶつと文句を言う主人公マサミチは、今同じ年齢の息子からみるとどうも少し幼い感じです。(息子たちはかなり子供っぽいので、彼らよりも幼いってかなりですよ。)
私が子どもたちと真剣に話したいこと、そうして大人としての私がともすると忘れてしまいそうな大切なことが書かれていました。
息子は理科が大好きでこの本の中に書いてあるようなことにも興味があります。たぶん、息子がこれを読んだら、彼なりの知識でまた考えることがありそうだと思いました。
あ、でも、これは 「神話」です。 この神話と現実のムリのない融合ってたつみやさんのうまさなんではないかと思いました。
そうそう。
好みの問題ですが、かなり泰三さんの絵、表紙はいい感じなんですが。。ページ間にあるものは私の好みとは少し違っていたのが残念です。
検索してみたら、文庫本も出ているようです。
心臓、逃げる などの漢字にはふり仮名がついています。1ページに500文字程度です。中学年くらいから読めると思います。
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2009.04.29 Wednesday
「猫の名前」孤独について
息子:読んでいません。
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生]
ページ数 【199】
合計冊数【545】
蔵書状況:
本が読めるとき、読めないときというのが私にもあって、心配事や、気にかかることがあり、落ち着かないときにはどうも本が読めません。やっぱりすんなりと虚構の世界に入り込むには心の中をすっかり空にできるような状態ではないとダメなのでしょうか。
読書が進むときは、本を読むしかない状態にあるとき。 たとえば、家にただいるだけだと他にもすることがたくさんあるので、進まない読書も、何かの待ち時間があるとなるとどんどん進みますね。
今の私は、こみいった話を読むには向いていない状態のようで、でも、何か読みたくて読みやすそうなものを選んだのがこれです。
この本をどうして購入したのかまたもや不明です。でも、予想したよりもずっと面白かった。 こんな風にどんな本を読んでも読めないような精神状態だったのに、すんなり物語に入り込めて引き込まれて、結局朝の2時間で読み終わってしまいました。主人公は中学生の女の子。受験を控えた時期から受験が終わる時期までのお話ですが、受験のことはお話の中心ではありません。
登場人物について思うことはいろいろあるのです。でも、それを書いてしまって、先にそれを知りつつこの本を読むとたぶん私が感じたような面白さはなくなるだろうから、書かないことにしました。でも、「あるなあ。こういうこと。いるなあ。こういう人。」などとながら読みました。 いや、この本のような状況が私のこれまでの人生にあったかどうかというと、ないです。でも、何か重なるところがある...。
そうして、全部読み終わったときに、私は人の孤独について考えました。
たぶん、この本を買ったのは、この本のアマゾンの紹介に書いてあった、
「私が死ぬのはあなたのせい」といわれたら――。
中三の佳苗は先生から不登校の春名に会いにいってほしいと頼まれる。春名は佳苗に復讐したいと言う。理由がわからない佳苗はとまどうばかりなのだが……。
「たとえばさ、もう生きるのがイヤになりました。私が死ぬのは奥村さんのせいですっていう遺書を残してここの屋上から飛び降りれば、奥村さんの人生、変わっちゃうよね。」
気づかないうちにだれかを傷つける。
気づかないうちにだれかを必要としている。
が気になったからかもしれません。
さらりと書かれたこの本は 紹介文ほどにはドロドロすることもなく、全体的な印象はさわやかです。 中学生くらいの女の子にお勧めです。
脇、素通り、塾 などにはふり仮名が付いています。
私はハードカバーを読みましたが、文庫も出ているようです。
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2009.04.21 Tuesday
「なぞの転校生」コミュニケーション
息子:読んでいません。
母:[★★★]
オススメ:[高学年][中学生]
ページ数 【188】
合計冊数【544】
蔵書状況:
「眉村卓」「なぞの転校生」と背表紙を見て、「なんだか知っているような気がする」と思い、購入しました。ちょうど星新一を息子が読んでいたころで、SFつながりでこういうのも読むかもしれないと思ったのですが、今一つ息子の興味は引けなかったようです。
2004年に青い鳥文庫fシリーズとして出版されて、この本は2006年発行の第4刷でした。
主人公は中学2年の男の子。進学率の良い学校でクラス委員をしています。主人公の家の隣に引っ越してきた子が なぞの転校生。 容貌もギリシア彫刻のように美しく、勉強も運動も申し分なくできる子で、あっという間にクラスの人気者となってしまいます。
サクサクと軽く読めるSFで、「息子ももしかしたら読むかもしれないな」と思いながら読みました。大変読みやすいです。心情面などの描写は少なめです。
巻頭に、青い鳥文庫のために古い描写を書きなおした旨の 眉村卓さんによる まえがきが付いていました。
眉村さんはそこで、現代の世の中のありようと比べて二つのことを考えたと書いていらっしゃいます。
1つは、
自分と違う人々や自分が考えもしなかった事柄に対して人はどうあるべきか。
もう一つは、
人間どうしが直接顔を合わせることの重要さ
本を読んでいる最中、私はさっさとこの物語の筋を追い、この二つのことを考えもしませんでした。(まえがきを後に読んでしまいました)
さて、息子の年代の子がこの本を読むとどんな感想を抱くのでしょうか。
同じくまえがきに、
いまの時代から見て どうも具合が悪いなと思ったところは、それなりに手を入れました。それでもまだ不十分かもしれません。
とあります。たしかに、セリフ回しなどを見ても、「今の中学生はこんな風じゃないだろうなあ。」と思います。他のSF物と比較して、そういう面でぎくしゃくした面があったり、スピード感が違うのは否めませんが、この本が書かれた時代と今の時代の差や、眉村さんがまえがきで書かれたような点を意識しながら読むのも面白いと思ったりもしました。
そうそう。学校では青い鳥文庫はとても人気があります。低学年にはゾロリ。中・高学年には青い鳥文庫。 なぞの転校生が学校にあるかどうか分かりませんが、収録する際にずいぶん前に書かれたものは、こうやってその時代に合うように手を入れて出版するという努力があるから、子どもたちにも受け入れられているのかも。。。と思ったりしました。
ほとんどの漢字には ふり仮名が付いています。
以下余談(全く本の話からかけ離れています。)
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2009.04.17 Friday
「Re-born」7人それぞれの
息子:読んでいません。
母:[★★★★]
オススメ:[高学年][中学生][高校生]
ページ数 【269】
合計冊数【543】
蔵書状況:
またもや、一般向けの本です。「購入してしまった本をやっつけよう」を私のスローガンにして、蚕のようにもくもくと桑の葉ではなく本を読もうとしています。(^^;) いまどき古い例えですね。息子は蚕を育てている場はみたことがありません。 私は小学校のころクラスからもらって帰って育てたことがあります。 息子の学校でも昨年は蚕を育てた学年があったそうです。
話がそれましたね。(いつものことですが。。)
麻布中学の2009年入試に出題された 「ゴーストライター 瀬尾まいこ」が入っています。 このゴーストライターはとても好きでした。 高校生の兄弟の話ですが、長女だった私は兄ちゃんの孤独がすんなり理解できるような気がしました。 ゴーストライターのお兄ちゃんみたいに、なんでもソツなくこなす姉ではなかったですが、それでも長子なりの孤独っていうのはあるもんだと思います。
自分の居場所というかね。親にとって評価される基準はドコ?とか。 子どものころはそういうことは意識せずにやってきていますが、大人になって振り返ってみると「ああ、そうだったな」と思うこともあります。
このゴーストライターは、小学生からするとかなり自分よりも年上の人の話ですが、でもわかりやすいし、読書力のある子には面白い話だと思います。
でも、他の話はどうかなあ。小学生には早いと思います。というか、この本をそのまま子どもに渡しちゃったら、「どういう意味?」と聞かれたらどう説明するか困る言葉はたくさん出てきます。
私が好きだったのは、やっぱり ゴーストライター(追記:これは
「戸村飯店青春100連発」記事へリンクの第一章にも入っています。小学生が読む場合は漢字さえ読めれば戸村飯店の方がオススメです。)。それから残り全部バケーション:伊坂幸太郎は 場の切り替えや、展開がさすがだなあと思いました。想像つかない展開。
喜びの歌 宮下奈都 と あの日の二十メートル 福田栄一もよかったです。
出てくる人は高校生くらいの年代が多いので、一番のお勧めは高校生から一般じゃなかろうか?と思っています。
詐欺、馬鹿、諦める などにはふり仮名がついています。(ということは、一般向けではなくて学生が読むことを意識した本なのでしょうか?)
シリーズ:《入試に出た》 <中学校入試に出た本をまとめて表示
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